3日午後(日本時間同日夜)に開幕した先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)は、予定されている
実質的な討議時間が3時間という「近年、例をみない」(交渉筋)短時間会合となる。20カ国・地域(G20)
金融サミット(首脳会合)が開かれたばかりで、新たな合意事項を打ち出すことも難しく、共同声明が
見送られる可能性さえ指摘された。議論の内容よりも、その存在意義を問われることになり、米国、日本、
欧州に中国をくわえた「G4」に衣替えする案も浮上した。
「通常はもう来ているはずのコミュニケ(声明文)のたたき台が、議長国のイタリアからまだ届かない」
日本側交渉筋は、G7開幕直前まで、慌ただしく準備作業を各国と続けていた。通常は夕食会をまたいで
2日間の日程で行われるG7だが、今回は夕方の3時間の会議だけとあって、代理クラスによる議題の
すりあわせ作業も、3日午前中に一気に済ませてしまう“突貫工事”ぶり。G7の形骸化は明らかだった。
G7メンバーも参加し、約1週間前に米ピッツバーグで開かれたG20の直後だけに、G7の交渉筋からは
「驚くような内容が発信できることは到底見込めない」との言い訳も漏れる。だが、G7はアジア通貨危機が
発生した直後の1997年9月の香港会合で見送って以来、何らかの共同声明を公表し続けてきた。何のメッセージも
世界に打ち出さなければ、G7の崩壊ともとられかねず、関係者からは「マーケットは経済不安定の要因と
受け止めかねない」との声も漏れていた。
世界全体のGDP(国内総生産)に占めるG7各国の割合は4割程度に低下。一方で、中国をはじめとした新興国が
加わるG20では9割近くをカバーし、その存在感は高まる一方だ。前回のG20では、国際経済を議論する
「第一の枠組み」をG20とし、定例化することでも合意した。
こうしたなかで、ロイター通信は3日、G7筋の話として、米政府がG7を将来的にG4に衣替えする意向であると
報じた。以前からたびたび浮上している案ともいわれるが、米国もG7の存在意義に疑問を抱いていることを
物語る。為替などの金融市場で、G7はなお圧倒的な影響力を持っているが、金融問題を話し合う国際協議の場も
G20に重心が移りそうだ。
MSN産経
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/091003/biz0910032259033-n1.htm 依頼により立てました
http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/news5plus/1250600035/496