【経済】安っぽいサウンドバイトを見ているだけでは中東欧を理解できない[03/11]

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1盥安φ ★
【経済】安っぽいサウンドバイトを見ているだけでは中東欧を理解できない[03/11]

(註:サウンドバイト=ラジオ・テレビの報道で繰り返して
放送するためのビデオからの抜粋;しばしば主旨を誤り伝える)

今回の金融危機に関しては、中東欧の旧共産圏諸国をまとめて同質な1個の地域と捉えることが馬鹿げて
いることであるというメッセージがやっとのことで世界中に浸透してきた。ブリュッセルや加盟各国
それぞれにいるEUの政策担当者たちはこれまで何ヶ月もこのメッセージを伝えようとしていたのだ。
たぶんやっとこれから世界中の人々はこのメッセージを納得して受け入れることになるだろう。

一例として、この火曜日(3月10日)に格付け会社ムーディーズが発表したレポートは、
http://www.forexpros.com/news/financial-news/emerging-markets-russia-leads-share-rally,-lira-rebounds-34521
中東欧地域の各国の状況の違いを明らかにした。このうち、ハンガリーをはじめとしたいくつかの国々は
過去数年ものすごい勢いで信用を膨らませてきたが、そのほとんどは外貨建てのモーゲージローン
(抵当融資)だ。チェコなどの国々はそうした行動を取らなかった。前者の国々の経済構造は脆弱で、
国内の地方銀行へ運転資金を供給しつづけるために西欧の銀行の好意に頼りきっているのだ。

中東欧諸国を一緒くたにまとめてしまうなどという間違った考えは、これらの国々が共産主義時代を
経験したことからくる先入観であることは明らかだ。しかし共産主義時代のこれらの国々に詳しい人々なら、
1970年代や1980年代でさえもこれらの国々は互いに大変な違いがあったことぐらいみんな知っている。

非常に強力なローマ・カトリック教会と(集団化しようとしなかった)自作農の人々を内にかかえる
ポーランドは、少数民族ハンガリー人の不満が渦巻き独裁者ニコラエ・チャウシェスクがとんでもない
権力欲で独裁支配したルーマニアとは、まったく似ていない。当時ソ連の一部で独立国家の体裁を
一切帯びていなかったバルト三国はまた別のカテゴリーに属する。

このようにこれらの国々は互いに大きく異なっているのが事実だというのに、まったく残念なのは、3月1日に
ブリュッセルで開かれたEU各国首脳の非公式な会合でハンガリー首相フェレンツ・ジュルチャーニが
放った言葉だ。EUの新規加盟諸国に対する西欧諸国の連帯が欠けていると彼は考えていて、こう言ったのだ
「ヨーロッパを再び2つに分断してしまう新しい鉄のカーテンが築かれるのを許してはならない。」

その首脳会合を取材していた多くのメディアはこれに飛びつき、この無責任なサウンドバイトは世界中を
駆け巡った。本来は込み入った難しい問題なのにそれが「自分勝手な西欧」と「打ち捨てられた東欧」
という単純化した図式にされてしまったのだ。「きっとうちの国民ならみんな解ってくれるさ」と
首脳たちはため息をついたことだろう。

ジュルチャーニはまさにこのためにこういうことを言ったのだ。彼がやりたかったことは、それまでのEUの
行動に対する批判を喚起して、西欧から中東欧への一括救済を引き出すというジュルチャーニ個人の
アイデアを他人に支持してもらうことだったのだ。

ある意味ジュルチャーニの試みは成功したのかもしれない。「新しい鉄のカーテン」というフレーズが
翌日の各紙一面に大きく載ったことはたしかである。しかしわがフィナンシャル・タイムズは記事に
載せなかった。なぜなら本紙は次のような真実を知っていたからだ。チェコ人たちやポーランド人たちや
ドイツ首相のアンゲラ・メルケルは、中東欧諸国を1つにまとめて捉える考えを広めようとした
ジュルチャーニの撒いた餌には食いつかなかったのだ。

つまり別の意味では、ジュルチャーニの試みは失敗したということだ。結局のところジュルチャーニが
やったことは、中東欧地域の時事問題を理解しようとする人々を混乱させただけだったのだ。

これこそサウンドバイトにつきものの問題なのだ。ヘッドラインを飾る言葉は、世間を誤解させるのである。

ソース ft.com/brusselsblog March 11, 2009 11:43am
Cheap soundbites don’t help you understand central and eastern Europe (依頼スレの訳を元に作成)
http://blogs.ft.com/brusselsblog/2009/03/cheap-soundbites-dont-help-you-understand-central-and-eastern-europe/
2七つの海の名無しさん:2009/03/12(木) 22:40:18 ID:9/RcGgBc
3七つの海の名無しさん:2009/03/12(木) 22:48:53 ID:ppPu6Qif
興味無いっす。
4七つの海の名無しさん:2009/03/13(金) 12:19:42 ID:eKq6bhDr
>>3
要するにスレタイだけ見て先入観持っちゃいけないってことだお
5七つの海の名無しさん:2009/03/15(日) 00:18:19 ID:qJdrJyDg
一目瞭然の事実
時代は変わった

ポーランドの競争力、ヨーロッパ2位

2009年、ヨーロッパ各国の競争力ランキング
1.フィンランド
2.ポーランド
3.オランダ
4.
5.
6.スペイン
7.
8.
9.ドイツ
10.
11.
12.
13.アイルランド
14.イタリア
http://www.lisboncouncil.net/force-download.php?file=/media/news/press_release_egjm2009.pdf
6コピペ推奨
西欧・東欧という分け方が間違っているという記事はここ数日一斉に欧米のマスコミに現れ始めた新現象
そこで言われているのは勝ち組と負け組の国分けで、目立つのは↓

勝ち組:
・スイス
・ポーランド
・チェコ
・スロバキア
・スロベニア
・ルクセンブルク

負け組(特に酷い国=一歩間違えると破滅する国には※印):
・ギリシャ(※
・ハンガリー(※
・ベルギー(※
・イギリス
・アイスランド(※(既に破滅)
・アイルランド(※
・スペイン(※
・ポルトガル(※
・エストニア(※
・ラトビア(※
・リトアニア(※
・イタリア(※
・クロアチア(※
・セルビア
・ウクライナ(※
・マケドニア(※
・アルバニア
・ルーマニア
・ロシア(※

その中間:
・ドイツ
・フランス
・デンマーク
・スウェーデン
・ノルウェー
・フィンランド
・オランダ
・ブルガリア
・ベラルーシ
・キプロス
・マルタ