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145七つの海の名無しさん
(翻訳しました)
[ポーランド]前首相と若い愛人、ロンドンの恋の物語

ポーランドの前首相が、政治家とはこうやってその政治生命を絶たれるのだという格好のお手本を示している。

カシミール・マルチンキェヴィチ前首相はつい最近までポーランドで最も人気のある政治家の1人だった。多くの
政党が彼を自分たちの政党へ誘い入れようとし、将来のポーランド大統領候補であるとさえ
考えられていた。恋に落ちるまでは…。

今年50歳になる前首相はカトリック保守主義者であったはずなのだが、いまやその色恋物語でタブロイド紙の
1面を賑わせている。お相手はイギリスのロンドンで銀行のアナリストとして勤務する28歳になるポーランド人の
ブロンド美人イザベルさんだ。イザベルさんの苗字は公表されていない。

前首相は、「(タブロイド紙は)目の前にあるものを何でもかんでもぶっ壊してさらって行くブルドーザーみたいだ」と
マスコミに対する不平を述べているが、彼がいま一所懸命になっている色恋それ自身こそ
共産主義時代を終えたポーランドにおける彼の素晴らしい政治経歴を終了させるものだろう。

高校の物理教師の経験を持つ前首相は、西部ポーランドにある過疎化が進む街ゴジュフで政治家としての
キャリアを開始し、後には右派政党「法と正義」の重鎮へと出世した。とはいえそれではまだ数いる議員の中の1人で、
特に目立つ存在ではなかったが、2005年に当時のヤロスワフ・カチンスキ首相が党首としての活動に
専念していわゆる院政を始めようと画策して辞任すると、マルチンキェヴィチは首相に就任した。

マルチンキェヴィチは特にこれと言って目立ったことをする首相ではなかったが、本人は明らかに首相としての
仕事を楽しんでやっていた。彼の広報チームは非常に有能で、小さな田舎街出身者が出世したストーリーを
うまいこと宣伝したものだ。たとえば彼が小型バギーに乗って地元の森を駆け回ったり、地元の学校の
ダンスパーティーに出たりする映像を盛んに発表した。彼の気さくな笑顔や短髪の姿をポーランドのテレビは
しょっちゅう放映したものである。

しかしあるとき彼は非常に危険な考えを持つようになった。つまり政治的決定を彼自身が自分で行うということだ。
彼はヤロスワフ・カチンスキ党首に相談もなく勝手に新しい財務相を決めてしまった。カチンスキの怒りを
買ったマルチンキェヴィチは就任1年目で辞任させられた。

辞任の見返りに、マルチンキェヴィチは首都ワルシャワの暫定市長に任命された。ヤロスワフ・カチンスキ党首の
双子の弟でそれまで市長を務めていたレフ・カチンスキが任期中途でポーランド大統領に立候補し当選したからだ。
しかしこれはまさに毒杯だった。というのも、マルチンキェヴィチはまだ「法と正義」党に所属しながらワルシャワ市長と
なったのであるが、ワルシャワはそのころにはすでに中道右派政党「市民プラットフォーム」の牙城となっていたのだ。

直後の市長選挙に敗れたマルチンキェヴィチは就職活動をしなくてはならない羽目になった。彼の就職活動は
国民の注目の的となり、ビジネスや経済学の実践経験がないのに国営企業の役員に天下りするのではと
予想されたことは、所属する「法と正義」党にとっての悩みの種になった。そんなこんなでマルチンキェヴィチは
ロンドンにある「ヨーロッパ復興開発銀行(EBRD)」というEU機関のポーランド代表に就任することで落ち着いた。
(つづきます)
146七つの海の名無しさん:2009/03/16(月) 13:48:59 ID:moFzYgv3
(つづきです)
イギリスの首都にある組織に就職した経緯こそいささか奇妙ではあったが、マルチンキェヴィチは故国ポーランドでの
人気を維持し、世論調査ではつねに国民が最も敬愛する政治家の1人として名前が挙がっていた。

しかし彼はロンドンでの自由な生活にどっぷり浸かってしまったようで、前妻と離婚してしまった。その後彼は
現地の宝飾店で新しいガールフレンドのために婚約指輪を買っている姿が目撃された。マルチンキェヴィチは
彼女について、「ファンタスティックで向上心があって、自分というものをしっかり持ってる人」だと述べている。

しかしポーランド人々はこの中年男が惚れているほどにはイザベルに魅力を感じなかった。次のポーランド大統領を
占う最近の世論調査では、マルチンキェヴィチは3位から7位に落ちている。もはや彼が大統領候補になることなど
もってのほか、というわけだ。

中道右派「市民プラットフォーム」のドナルド・トゥスク首相は先日出演したラジオ番組で、
「カシミール・マルチンキェヴィチ氏の将来が明るくて順調だと思われたころには、よく彼と会って議論したものです。」と述べ、
彼は自分の政権でもマルチンキェヴィチを閣僚として登用することさえ考えていたと、付け加えた。しかしそれはあくまで
彼が「昼メロドラマの主役(トゥスク首相談)」になる前での話だ。マルチンキェヴィチがヨーロッパ議会の議員に
立候補する話もお流れになってしまった。

それに加えもっと問題なのは、マルチンキェヴィチは悪名高い投資銀行「ゴールドマン・サックス」の顧問に
就任したことだ。この投資銀行は最近、ポーランド通貨ズウォティを外為市場で猛烈に売りまくる投機を行っているまさに
主役なのだ。マルチンキェヴィチ本人は通貨取引には一切関与していないと断言しているが、それでも彼は
いっときは民族主義政治家としてその方面の人々に評価されていたのだから、もう手遅れだ。

最近のマルチンキェヴィチはマスコミの攻撃から自分を守ろうと必死だ。ガールフレンドのイザベラさんも
彼のブログを通じてタブロイド紙を非難する詩をいくつも披露している。たとえばこんなのだ:

レポーターたちは記事を書く
ネットでみんなが記事にコメントする
私たちを馬鹿にしている
偽善の感情に煽られて

マルチンキェヴィチの政治生命は終わったと思われる。しかし彼は21世紀の新しく魅力ある、ある可能性に直面しているのだ。
つまりそれは、彼はプロのセレブとして今後も充分食べていけるだろう、と。

Kazimierz and his Isabel
http://www.globalpost.com/dispatch/poland/090314/kazimierz-and-his-isabel
2006年5月27日にポーランドの古都クラクフの公園で開かれたローマ法王ベネディクト16世と若者の対話集会に参加し、1本のキャンドルに火をともす「イザベル以前の」カシミール・マルチンキェヴィチと前妻マリアさん
http://www.globalpost.com/sites/default/files/imagecache/medium//sites/default/files/photos/13/Poland_03_14_09_Cienski_Kazimierz.jpg