パキスタン支援会議を主催=3月下旬にも、数十億ドル規模−政府
政府は2日、政情が不安定化しているパキスタンを支援するため、閣僚レベルの国際会議を日本で主催
する方針を決めた。3月下旬にも開き、数十億ドル規模の支援策をまとめることを念頭に置いている。オ
バマ米政権が対テロ戦争の軸足をアフガニスタンとパキスタンに置く方針を示しており、支援の枠組みづ
くりを主導することで日米同盟の強化につなげる狙いもある。
松本純官房副長官は同日午前の記者会見で、「パキスタンの安定は国際社会のテロ対策、平和と安定
につながるもので極めて重要だ」と指摘。クリントン米国務長官の出席に関しては「それが前提にあると受
け止めている」と強調した。
パキスタンは、イスラム武装勢力の活動などで治安が悪くなっている上、世界的な金融危機の影響で国際
収支が悪化。昨年11月には、国際通貨基金(IMF)から約2年間で76億ドル以上の緊急融資を受けること
が決まったが、数十億ドル規模の追加支援が必要とされている。
アフガンとパキスタン国境付近は、イスラム原理主義武装勢力の活動拠点とされ、同国への追加支援策の
取りまとめが国際的な課題となっていた。パキスタン支援に関しては、日本や米国、欧州連合(EU)など14
の国・機関による枠組みが国連内にあり、政府はこうした国を中心に出席を呼び掛け、具体的な支援策の規
模や負担割合を調整したい考えだ。
政府は2002年1月、内戦や米軍の攻撃などで荒廃したアフガンを再建するため、復興支援国際会議を東京
で開き、議長国として45億ドル以上の支援策をまとめたことがある。
ソース(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&rel=j7&k=2009020200250