【ベネズエラ】コラム:岐路に立つチャベス政権−BusinessWeek [12/1]
1 :
◆Robo.gBH9M @ロボ-7c7cφ ★:2008/12/02(火) 10:25:45 ID:???
★岐路に立つチャベス政権−ベネズエラ、原油価格下落で経済不安と治安悪化
チャベス大統領は潤沢な石油収入をテコに国内外で支持を広げてきた。
原油価格下落で財政は逼迫。政府支出削減か通貨切り下げは不可避。
経済混乱に乗じて、大統領が独裁に突き進む可能性もある。
ベネズエラのウゴ・チャベス大統領(54歳)は、近年の原油高で得た巨額の資金をばらまくことで
味方を増やし、国内外で影響力を強めようとしてきた。国内の貧困層向けには診療所や学校を建設し、
農業協同組合に出資した。キューバなどのカリブ海諸国には安価な石油を供給する一方、債務に
苦しむ盟友アルゼンチンには融資をした。
3年前には「宿敵」米国にも進出、貧困地域に割安価格で暖房用灯油を提供した。ニューヨークの
サウスブロンクス地区にベネズエラから初めて灯油が届いた日に現地スペイン語紙の一面を飾ったのは、
サンタクロース姿で微笑むチャベス大統領の写真だった。
こうした大衆受けする政策で持論の「21世紀の社会主義」の足場を固める半面、経済効果をもたらすような
従来型の投資は削ってしまった。このため首都カラカスの劣悪な幹線道路では渋滞が慢性化している。
酷使された送電網は今年3回も全国規模の停電を起こした。民間企業は新たな課税や資産没収を恐れて
投資を必要最小限に抑えている。同国の産油量は政府発表では日量300万バレルを超えるが、業界筋は
1999年の水準から4分の1減少し、240万バレルに落ち込んだと見る。
ただ原油高が続く限り、こうした悪材料がチャベス大統領の“革命”を止めることはなかった。結局、原油
価格の下落というベネズエラの泣きどころを突いたのはウォール街の崩壊と過去数十年で最悪の世界
不況の兆しだった。
■1バレル=95ドルが分岐点
注目されるのは、経済的苦境に大統領がどう対応するかだ。オバマ政権誕生を機に米国との緊張緩和の
道を探るなど、改革の手を緩めて民間企業との関係を修復するのか。それとも強硬路線を貫き、経済不安に
乗じて産業の国有化を進め、独裁体制を確立するのか。
ある嵐の午後、カラカス市内の高級ホテルのレストランに急ぎ足で入ってきたコンサルティング会社
エコンレックスのイグナシオ・デ・レオン氏は、席に着くと白いテーブルクロスに指でアルファベットの
「Y」を書いた。「我々は今、この字のような分かれ道にいる。チャベス大統領は穏健化か急進化かを
選ばなければならない」。
いずれを選ぶにせよ、大統領は倹約に慣れる必要がある。ベネズエラでは輸出額の95%を原油が占め、
政府予算も半分は原油頼みだ。同国産原油は現在1バレル=52.92ドルと7月の高値から60%近く
下落しており、資金不足は深刻だ。ドイツ銀行の試算では、国家の運営と、国民の食生活の大半を支える
輸入食料など輸入品への支払いには、1バレル=95ドルが必要だ。
大統領が通貨単位を1000分の1に切り下げ、新通貨「ボリバル・フエルテ(強いボリバル)」を守ると
誓ってからまだ1年足らず。だが新通貨の闇市場での取引レートは、6月の半分の水準に低下。国債の
利回りは年率20%近くと、半年前の2倍に上昇している。
それでも景気後退の影響は、まだ一部しか顕在化していない。現在の原油価格は3カ月前の契約に
基づいており、原油収入はまだ8月の高値を反映しているためだ。だが11月23日の地方選挙が迫る中、
先行き不安は高まっている。大統領は7月、地方首長の任命権を自らに付与する法令を公布したため、
選挙は大した意味を持たないかもしれない。だが与党が大差で敗れれば、国民が革命にうんざりしており、
大統領が2012年の任期満了後もその地位に居座ることを許すような憲法改正に乗り気ではないことを
示すことになる。
国内外の企業は当然、チャベス大統領が必要に迫られて態度を軟化させることを期待している。だが、
選挙活動で全国を回る姿に、その兆しはうかがえない。最近も北西部スリア州知事で最大の政敵である
マヌエル・ロザレス氏を「国家の腫瘍」と呼び、汚職罪で拘置すると脅した。景気面では原油価格の再浮上に
望みを賭けている。イワン・オレアナ石油副大臣は「世界が終わったわけではない。世界景気の回復と
石油輸出国機構(OPEC)の減産により、原油価格は上昇する」と語る。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20081128/178652/
2 :
◆Robo.gBH9M @ロボ-7c7cφ ★:2008/12/02(火) 10:25:57 ID:???
>>1の続き
原油景気の間にチャベス大統領は石油事業の契約を見直し、米エクソンモービルや仏トタル、
米コノコフィリップスなど外国企業に対して税金やロイヤルティーの大幅な引き上げとともに、油田権益の
過半をベネズエラ国営石油会社(PDVSA)に譲渡するよう求めた。それ以来、産油量は減り続けている。
10月下旬、石油資源の豊富なオリノコ地域での4つの新規事業において、一部権益を民間企業に開放すると
発表した。だが、新規事業が収益を生むには早くても3年はかかり、大統領の資金繰りの助けにはならない。
■支出削減は暴動の引き金に
こうした状況から、大統領の選択肢は限られてくる。「政府支出の削減か通貨切り下げしかないが、
どちらにもリスクがある」と米コンサルティング会社ユーラシアグループのアナリスト、パトリック・
エステルエラス氏は指摘する。通貨を切り下げれば、使える資金は増えるが、インフレに拍車がかかり、
一層の資金不足を招きかねない。国内では大統領は選挙後、時間を置いてから通貨を切り下げるとの
見方が広がっている。
支出削減は当然可能だが、事態はそう単純でもない。例えば、ガソリン価格は補助金によって1ガロン
12セントに抑えられ、国民の車依存度を高める原因となっているが、以前政府がガソリン値上げを
試みた際には暴動が起きた。暴動リスクは現在の方がはるかに高い。チャベス大統領は何年もかけて
多くの貧困層に武器を与え、民兵組織を作ってきた。武器の一部は空前の凶悪犯罪増加を
引き起こしている。年間4000件以上の殺人事件が起こるカラカスは、今や人口当たりの殺人発生率で
世界1位だ。米国務省はベネズエラに対する渡航情報で、被害者の首を絞めて気絶させ、強盗に及ぶ
武装ギャングへの警戒を呼びかけている。
国民の多くは景気減速によって治安がさらに悪化することを恐れている。「事態は悪くなるだろう」。
大手銀行バンコ・ベネゾラノ・デ・クレディトのオスカー・ガルシア・メンドーザ頭取は、高層オフィスの
足元からアビラ山麓まで連なる労働者階級の掘っ立て小屋を示しながら、こう予言する。反チャベス派が
最悪の事態として恐れるのは、経済危機と暴動を機に大統領が非常事態を宣言し、キューバ式の
独裁体制に移行することだ。11月初めの選挙集会での「社会主義こそ我々を救う唯一の道だ」といった
発言はそれを暗示する。
ベネズエラの経済混乱はある意味、米国の危機に似ている。米国の住宅所有者と同様に、ベネズエラも
保有資産の価値上昇とともに支出を増やしたのだ。政策実現に熱心なチャベス大統領は旗振り役として、
政府支出を5年間でGDP(国内総生産)の22%から33%に増やした。通貨の過大評価や価格統制、
その他様々な規制のために国内生産が行き詰まったため、輸入は2003年から2008年までに5倍の
522億ドルまで膨れ上がった。
同国の外貨準備は公式には400億ドルを超えるとされるが、実態は謎に包まれている。開発基金の1つ
「国家開発基金(FONDEN)」は300億〜500億ドルを保有すると言われ、大統領が国内外のひいきの
事業に資金提供する際の財源となっている。だが側近以外には基金の実態はつかめず、フタを開ければ
親チャベス派の国々からの借用証書だらけという恐れがある。さらにアルゼンチンの金融混乱によって、
ベネズエラが損失を被る不安もある。
救済役として最も有望なのは国内外の民間企業だ。だが大統領は企業の弾圧を社会主義の使命と
考えており、2006年の再選以降、企業への圧力は一段と強まった。“戦略的”産業部門の国有化が
始まり、対象は鉄鋼、セメント、通信、電力、銀行にまで及んだ。このため同国の投資市場は
冷え込んでいる。「“ハイリスク”という言葉そのものだ」と在ベネズエラ米国商工会議所のエドワード・
ジャーディン会頭は言う。そしてあらゆる兆候は、チャベス大統領のベネズエラがますますハイリスクな
国になりつつあることを示している。
Stephen Baker and Peter Wilson
(BusinessWeek,(C) 2008 Nov. 24, McGraw-Hill,Inc.)
2008年12月2日 火曜日
だから終身大統領とか言い出してるわけか。
社会主義建設はじっくり忍耐強く行う必要があるからこそ
終身大統領なんだろ。それを独裁とか馬鹿じゃねーの
5 :
七つの海の名無しさん:2008/12/02(火) 11:00:16 ID:aUZeRHuS
>米国務省はベネズエラに対する渡航情報で、被害者の首を絞めて気絶させ、強盗に及ぶ
武装ギャングへの警戒を呼びかけている。
ひったくりがかわいく思える
いまだに社会主義とか言ってる馬鹿がいるのか
反米大統領がんばれ
8 :
七つの海の名無しさん:2008/12/02(火) 11:43:13 ID:RiWZVb53
>>7 あえてつられてやるが、
反米だけを唱えて、人気が出る国の政治家は楽だなぁww
NHKもこの人のことをえらく褒める番組を作っていたが、
あとから検証させられることがないから楽だなぁww
マスコミは言った者勝ちだから楽だなぁww
9 :
七つの海の名無しさん:2008/12/02(火) 11:53:30 ID:l8Nd2tOI
反米の雄も結局はキチガイじみた投機が作り出した原油高に支えられてたってことだよね。
いい気になって金ばらまいてたところでハシゴはずされちゃってどうすんだろ。
>>8 じゃあ
チャベスの何がいかんのか具体的に教えて
>>チャベス大統領は何年もかけて 多くの貧困層に武器を与え、民兵組織を作ってきた。
原油で得た金で、こんなあほな事やってるのか。
12 :
七つの海の名無しさん:2008/12/02(火) 12:43:55 ID:D+P3urgt
統一協会の工作員だらけだなこのスレ
糞右翼野郎
お前がな
>>10 ・ばら撒き政策以外何もやっていない
・下層市民を武装化して上、中流階級を襲撃
・独裁体質
・経済オンチ
・側近政治
・社会対立を煽り国家を分裂させている
もっとあるけど、主にこんな物
>>14 しらんかった
参考にする
まぁ国内の政策はよくないとして
南米は米国に対抗できるような
経済圏としてまとまるべきだと思う
16 :
七つの海の名無しさん:2008/12/02(火) 14:18:23 ID:l8Nd2tOI
>>10 海外企業は資本主義=米帝の尖兵! これ以上資源の収奪を許すな! 油田は国有化!
(いわゆる資源ナショナリズム)
↓
せっかくお金をかけたものを二束三文で国有化されたらたまらないので
海外からの投資激減
↓
ベネズエラ自体は技術を持ってるわけじゃないので開発停滞 ('A`)
原油価格の高騰でベネズエラうはうは
↓
よっしゃお前ら国民にもおすそわけだと派手にバラマキ
↓
お金の流通量が増えたのでインフレ発生、物価高(特に食料品)で貧困層が困窮
↓
資本家の横暴を許すな! 物価統制令だ! これ以上高く売っちゃダメ!
↓
仕入れより安く売ったら損するので商店の棚から商品消える ('A`)
あとは政治的に対立する放送局の免許取り上げるとかいろいろ。
17 :
七つの海の名無しさん:2008/12/02(火) 14:35:08 ID:l8Nd2tOI
>>15 ぶっちゃけ南米の国はお互い仲が悪かったりするので、
ひとつにまとまるのは相当難しいと思う(歴史的にも何回も戦争してる)。
CSNとかあるけどねぇ…
右翼で親米だよ派
コロンビア
左翼で反米だよ派
ベネズエラ、ボリビア、エクアドル
左翼だけど反米じゃないよ派
アルゼンチン
左寄りだけど反米じゃないよ派
ウルグアイ、ペルー、ブラジル、パラグアイ
結局、親米なのコロンビアだけだろ。
19 :
七つの海の名無しさん:2008/12/02(火) 17:01:42 ID:0gar69xR
>>1 こういう記事は共産党の赤旗には全く掲載されないな。赤旗はチャベスをべたほめしている。
20 :
七つの海の名無しさん:2008/12/02(火) 17:53:12 ID:ePKnrC7O
チャベスは最高に運がいいよな
21 :
七つの海の名無しさん:2008/12/02(火) 19:10:17 ID:Gy+AEQ4q
22 :
七つの海の名無しさん:2008/12/02(火) 19:51:28 ID:HCQFkWih
今はエクアドルがベネズエラ化しているからもう一国追加だな
23 :
名前をあたえないでください:2008/12/02(火) 21:56:55 ID:q1C3XzrW
国内産業を目の敵にして発展を妨害して石油収入だけに頼っているのは異常。
いつか破綻するのは免れない。
24 :
七つの海の名無しさん:2008/12/03(水) 01:29:38 ID:gG4rtddq
端的に言って南米では富裕層と中産層、知識階級、経済界、軍人は大半が親米。残りは大半が反米。
25 :
七つの海の名無しさん:2008/12/03(水) 02:11:38 ID:RLXBr2kq
資源ナショナリズムは中東産油国がすでに通ってきた道(=失敗した道)なんだが、
この手の人は歴史から学ばないんだろうなあ…
26 :
髭のユダヤ人:
歴史は繰り返すとちゃんと書いておいたではないか。
しかも二度目は茶番ぢゃとな。我輩の予言は正に百発百中ぢゃて。
フォッフォッフォッフォッフォッフォッフォッフォ