★サウジの女子大生、ロックバンド結成-タブーに挑戦
女性の社会活動を禁じているサウジアラビアで、新たな女性ロックグループが誕生した。
米ニューヨークタイムズ紙は25日、サウジの初女性ロックグループ「アコレード(Accolade)」
の初シングル「ピノキオ」がアンダーグラウンドで大人気を得ている、と伝えた。
同紙によると、ギターを弾くディナー、リードシンガーのラミア、ベースのダリン、
キーボード奏者のアムジャードーの女子大生4人で構成された「アコレード」の歌は、
米国のオープン型SNS「マイスペース(MySpace)」サイトで視聴できるという。
女性が大衆を前にして公演したり、アルバムの写真撮影などが許されていない
サウジアラビアで、「アコレード」の音楽を好んで聴く人たちが増えてきているという。
「アコレード」がロックグループを結成したのは9月。ディナーは「3年前からバンドを
構成しようと夢見てきた」と語った。リードシンガーのラミアは「サウジで女性ロック
グループを結成するのは一つのチャレンジだ。他の人には私たちが狂ったように
思われるかもしれない。しかし、私たちは何か違うことをしたかった」と心境を明かした。
ニューヨークタイムズは「サウジでは、女性は顔をさらしたまま、外出することも難しいし、
運転もできない。こうしたサウジで、女性ロックグループが誕生したのは実に驚くべきこと」
と報じた。同紙はこうした変化が、サウジ人口の60%以上を占める25歳以下の若者たちが
より多くの自由を追求しているためであると分析した。
女性ロックグループがギターを弾いたり、ロックを歌うのはサウジでは以前では想像も
できないことであった。しかし、女性たちの活動をタブー視するサウジの厳しい規律は
彼女たちの活動場所であるジェダ市を中心に次第に緩和されつつあり、変化の兆が出てきている。
2008年11月26日 14:31更新 インターナショナルビジネスタイムズ
http://jp.ibtimes.com/article/biznews/081126/24294.html