■ フランス:社会党分裂状態に 経済政策対立 党首選び混迷
【パリ福井聡】
フランス最大野党の社会党が大きく揺れている。2012年の次期大統領選を目指し、オランド第1
書記 (党首) の後継者を選出するはずだった16日の党大会は、選出も政策合意もできないまま
終わった。根底にあるのは市場経済に社会主義政党がどう対応するかという難題だ。国際金融
危機を受け、党大会は反市場主義の左派に引っ張られ、党全体が分裂状態に陥ってしまった。
党内では今夏まで右派に最も近いドラノエ・パリ市長(58)が一時6割以上の支持を集め最有力視
されていた。しかし、その後起きた国際金融危機の中で「私は自由経済信奉者であり社会党員」
との発言が左派の反発を買い、党大会直前の政策別支持投票では
(1) ロワイヤル前大統領候補(55) 29%
(2) ドラノエ氏(58) 25%
(3) オブリ元雇用相(58) 25%
--の順となった。ドラノエ氏の支持票が伝統的左派のオブリ氏などに流れ、ロワイヤル氏が浮上
した形だった。
ロワイヤル氏とドラノエ氏は政策的には近いはずだが、 ロワイヤル氏はドラノエ氏を 「市場経済
主義者」 と批判し、決定的に対立。党大会ではロワイヤル氏を除く3氏の連合が模索されたが、
こちらも決裂。ドラノエ氏が出馬を辞退し、オブリ氏支持を表明した。
党員は公務員や教員が大半で一般有権者より左派色が強い。順当ならドラノエ氏の支持を得る
オブリ氏優位となるが、対立の傷があまりに深く、ドラノエ支持票がどの陣営に流れるかは不透明。
ロワイヤル氏が敗れた場合、党から飛び出し独自に次期大統領選に出馬する事態もありうる。
20日の党員投票で過半数得票者が出なければ21日に決選投票となる。
左派リベラシオン紙は「統治不能で政策、戦略、指導者なしの社会党を見てサルコジ大統領は
ほくそ笑む」とこき下ろしている。
* 毎日jp (2008/11/18-21:30)
http://mainichi.jp/select/world/news/20081119k0000m030119000c.html * 関連
【フランス】ロワイヤル氏にパリ市長ら対抗=党首選び、混迷の様相−仏社会党大会 [11/15]
http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/news5plus/1226738609/ * 依頼頂きました
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