タイ政府派戦闘部隊、解散後は赤穂浪士?
政府支持派、反政府派の対立で混乱が続くタイで、双方の市民グループが軍人から
戦闘訓練を受け、戦力アップを図っている。
8月下旬からバンコクの首相府を占拠している反政府派市民団体「民主主義のための
市民同盟(PAD)」は、最高幹部のジャムロン元バンコク都知事が退役陸軍少将という
つながりからか、早くから軍人の指導を受け、戦闘訓練を積んできた。そのかいあって、
これまでに政府支持派市民グループと衝突した際には、PADの戦闘部隊「シーウィチャイ
戦闘隊」がケンカ慣れしていない政府支持派を翻ろうした。
やられっぱなしだった政府派は、陸軍の武闘派として知られるカッティヤ陸軍少将の下、
市民約100人からなる戦闘部隊「タークシン王戦闘隊」を結成。王宮前広場などで訓練に
励んだ。同部隊は「アヌポン陸軍司令官の命令を受け、すでに戦闘訓練を中止し、解散した」
(カッティヤ少将)というが、カッティヤ少将は「今後彼らが何をしようと私は一切関知しない。
日本の47人の浪人のような行動に出るかもしれない」と、物騒な警告を発している。
カッティヤ少将はまた、今後、反政府デモの鎮圧でRPG(携帯対戦車兵器)などの使用も
辞さないと述べ、一般市民にデモに絶対参加しないよう呼びかけた。
政府派戦闘部隊の名前の由来となっているタークシン王は18世紀後半、アユタヤ王朝滅亡後に
トンブリ王朝を打ち立て、タイの領土を回復した。しかし配下の将軍だった現王朝の始祖に
処刑され、王朝は1代で滅びた。タクシン元首相とはタイ語のつづりが異なる。
2008/11/ 7 (14:15) タイ発ニュース速報
http://www.newsclip.be/news/20081107_021262.html