ポーランド:大統領と首相が国際会議でも「内輪もめ」
ポーランドでカチンスキ大統領とトゥスク首相の不和が再燃している。
15、16両日にブリュッセルであった欧州連合(EU)首脳会議に、トゥスク首相が
出席していながらカチンスキ大統領も突然、会場に現れ調整不足を露呈。金融危機や地
球温暖化への対策を論じる重要な場にまで「内輪もめ」を持ち込んだ形で、ポーランド
政府内に「国の信頼が失墜する」と懸念の声が広がっている。
大統領と首相は、EU首脳会議にどちらが国家を代表して出席するかもめた経緯があり、
シコルスキ外相が13日、大統領に直接「出席の見送り」を懇願した。しかし大統領は
あきらめず、政府専用機でブリュッセル入りした首相と別にチャーター便を仕立てた。
地球温暖化問題では、石炭に依存するポーランドは削減目標達成も容易でなく、EUの
温暖化政策に微妙な立場を取る。大統領は首脳会議の場では発言の機会はなかったものの
「ポーランドの国益を損なうならEUの温暖化対策に協力しない」と強気を貫いた。
大統領は16日、ワルシャワに戻った後「参加できて満足」と語った。一方、首相は
記者団に大統領との不和を認め「周囲を不快にさせて面目ない」と謝罪した。
8月のグルジア情勢をめぐる対応でも、グルジア支援に熱心な大統領とEUとの同一歩調
を重視する首相に違いはあったが、「2人の役割分担」と前向きな受け止め方もあった。
しかし今回、外相が「我々の仕事をやりにくくした」と公然と大統領を批判。首相の
気持ちを代弁した発言とみられ、双方の関係修復は絶望的だ。
大統領と首相の関係悪化にポーランドのメディアは「砂場で遊具を奪い合う幼児並み」と
皮肉たっぷりに報道。大統領の任期は2010年まであり「今後2年間、2人の主導権争
いが繰り返されるだろう」と指摘した。
毎日新聞
http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20081020k0000e030034000c.html 関連スレ
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http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/news5plus/1223937661/l50