【アイスランド】 「火事?泥棒?ただの箱の方が銀行よりも安全だわ。」 - 現実としての金融危機 [08/10/14]

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1バニーさんφ ★
◆ パニック ― アイスランドの銀行カウンターで

アイスランド経済の奇跡は、銀行システムの崩壊と共に終わりを告げた。今、この国は現実として
の国家破産の危機に直面している。

インテリアデザイナーの Hanna Hrefnudottir さんにとって、一日の始まりは順調ではなかった。
Hrefnudottir さんは取り付け騒ぎの行列に並ぼうと、首都レイキャヴィクのグリトニル銀行に行き、
カウンターには一番始めに着くことに成功した。カウンターが開くと彼女は行員に懇願したり口論
したりしして掛け合ったが、無駄だった。全く現金を引き出すことができなかったのである。
「1クローナも引き出せないのよ!」と彼女。

43歳の Hrefnudottir さんが普通預金口座から下ろそうとしたのは50万クローナ(ほんの2ヶ月前
の為替レートでは4000ユーロだった)、米ドル口座から下ろそうとしたのは6万ドル。「お金を家に
持って帰らないと!」彼女は言う。
「政府が言ってることなんて一つも信じられないわ。何もかも嘘ばっかり!」

彼女は4人の子供と自分の仕事のため、長年にわたってお金を貯めていた。ごく普通の、金利は
政府が決める普通預金口座に預金して、リスクの高い投資には全く関わらなかった。とにかく安全
第一だったのである。その結果がこれだ。

Haarde 首相が先週月曜日に初めてテレビの全国放送で演説をして国家破産の可能性について
述べたので、 Hrefnudottir さんはすぐに行動に移したのだ。それから彼女は毎日、なんとかして
現金を引き出そうとしている。ある日銀行は1000米ドルを支払った。別の日にはようやく1万9000米
ドルを下ろす事ができた。他の日は今日のように全く現金を引き出せずに手ブラで家に帰った。

これからどうなるのか誰にもわからない。家族のほかの人の口座に預金を移したり、別々の銀行
の引き出しカウンターに行ったり。できることは全てやってみるが何もかもうまく行かない。

だからといって Hrefnudottir さんは明日も銀行に行かないわけにはいかない。そして明後日も。
とにかく預金を全部下ろして現金を自宅の金庫にしまうまでだ。彼女は大きな箱を家に用意して、
これを「大きくて安全な金庫」と呼んでいる。泥棒や火事の危険なぞ気にしない。
「箱だって何だって銀行より安全だわ。」
(一旦切ります、続きは>>2くらい)

* SPIEGEL ONLINE (ドイツ 2008/10/13-**:**)
Panic at Iceland's Banking Counters
http://www.spiegel.de/international/europe/0,1518,583742,00.html

* 翻訳・依頼頂きました
http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/news5plus/1218849581/453-458
2バニーさんφ ★:2008/10/15(水) 22:18:35 ID:???
(>>1から)
アイスランドでは金融危機が刻々と深まっているが、この人口32万人の国の雰囲気は緊張から
完全なパニックまで様々である。政府はこの国の3大銀行であるを国有化した。まずランズバンキ、
グリトニルが、そして先週の木曜日には最大の銀行カウプシングが国有化されて人々を驚愕させた。

銀行の国有化を見た国民は、もう誰も無傷では済まされないのだ覚悟した。人々は、大胆な買収
をヨーロッパの半数の国で行っていたカウプシングだけは財政が比較的健全にちがいないと考え
ていた。しかしこの銀行の幹部たちは怪しげな金融トリックを用いて金融、小売チェーン、スーパー
マーケットといった企業を次々と買収していたのである。

金融コンサルタントの Pall Pallsson は、こういった取引はいわゆる「debt investment」(債券投資)
に依存していた、と指摘している。カウプシングが事業を継続するができたのは、債務を別の借り
換えで弁済できるうちだけだったのである。この銀行は、外国による信用供与や、真相が謎に包ま
れた資本移動といったことが永久に可能だと思われていた状態を大いに利用して、取引を拡大して
行ったのである。つまりは一種の「ネズミ講」だったのだ。

この「ネズミ講」は、金融危機がアメリカとヨーロッパを襲った時点で破綻した。外国の銀行は最早
こんな怪しい債務に融資することはない。Haarde 首相が内外の不安を静めようと発表した声明は、
「アイスランドの銀行は他国の銀行がやっているほどの大きなリスクを取る事業をしたことはありま
せん。問題はこの国の金融システムの大半をこの3つの銀行が占めているということだけです。」
というものだ。

アイスランドは今、国家破産に直面している。外国人は「長期信用」との謳い文句で6.1%もの金利に
釣られてアイスランドの銀行の定期預金口座に預金したわけであるが、今やお金を失うのではない
かと戦々恐々としている。カウプシングのオンラインバンキングを利用していたドイツ人も、自分たち
の預金を動かすことができなくなっているのだ。会社のオーナーたちは自分たちの流動資産にアク
セスできなくなっているし、持ち家のオーナーたちも今後の金策に悩んでいるわけである。
(また一旦切ります、続きは>>3くらい)
3バニーさんφ ★:2008/10/15(水) 22:18:57 ID:???
(>>2から)
更に、アイスランドクローナは自由落下状態。公式の為替レートはあるが、誰も本当の為替レート
は分からない。インフレ率は14%にまで急上昇、借金の利息はドラマチックな15パーセントだ。失業
者はどんどん増え、 恐怖と抑鬱状態が社会に広がっている。 何よりも問題なのは、アイスランド
人たちはロシアからの何十億ドルもの借金をするという苦い薬を飲まなければならないことである。

ランズバンキは行員1500人中500人を解雇する方針。グリトニル400人、カウプシングに至っては
1000人だ。他の企業も従業員の解雇を始めている。

アイスランド経済の奇跡は金融市場における新手のペテン師たちによって台無しにされた。彼らは
この国の金融センターはどんどん大きくなるにちがいないという楽観的な気分を利用していったのだ。
ほんの10年前に銀行が民営化されてからはすべて天井知らずだった。

先述した金融コンサルタントで54歳の Pallsson さんにとって、これはまるで1000年前にヴァイキング
がアイスランドから世界征服に乗り出して、あちこちで略奪をしていたのと同じように見えた。
「ヴァイキングたちにとってもこの島は小さすぎました。彼らにとってここは夢を叶える場所では
なかったのです。」

Pallsson さんはこのことをよく分かっている。彼は生産管理を研究する傍ら、何年もの間金融市場
と関わってきて、自分のベンチャーキャピタルをハイテクや通信関連の複数の企業に投資していた
ことがあるからである。ITバブルが弾けたときには彼は全てを失った。「持ち家もなくしたんです。」
その後、彼は再起を期して、株のうちリスクの少ないものに集中した。「要するに金融のグローバル
プレーヤーの人たちはみんなギャンブル中毒になったんですよ。よくあることです。」

しかし今やみんなが徳政令を求めている。
(記事ココまで、全部読まれた方、お疲れ様でした)

* 結構削りました、全文は>>1のリンクを参考に
4七つの海の名無しさん:2008/10/15(水) 22:27:10 ID:afZulSI1
これはひでぇ、、、
5七つの海の名無しさん:2008/10/15(水) 22:29:16 ID:ACF/Ro8A
最後まで読んだが、あらら……
6七つの海の名無しさん:2008/10/15(水) 22:32:18 ID:7Ma5nbDp
> 借金の利息はドラマチックな15パーセントだ

笑っちゃいかんのだろうが吹いた
7七つの海の名無しさん:2008/10/15(水) 22:32:33 ID:ybDMlnaT
「貧乏人は金融で金持ちを目指してはいけない」と
お嬢様育ちの母が子供の頃の俺に教えてくれた事。
8七つの海の名無しさん:2008/10/15(水) 22:34:06 ID:Zp6XPbmG
つまり、中略部分はこれか:


「これから何が起こるのか、まったくわかりません。」
と、29歳のBaastyan Bajerさんは言う。Baastyanさんと話をしていると
妻のIlona Najdekさんが帰ってきた。彼女はたったいま銀行へ現金を
引き出しに行って、無駄足を踏んできたところだ。いまの為替レートは
全く恐ろしい状態ではあるのだが、BaastyanさんとIlonaさん夫婦は
とにかく50万クローナをユーロの現金に換えたいと考えている。
このポーランド人カップルは数年前にアイスランドへと移住してきた。
それからというもの、全てのお金をアイスランド国内の銀行に預けてきたのだが、
いまはそれを現金化しないといけない。Ilonaさんは妊娠していて臨月が近いのであるが、
「(預金が動かせないので)光熱費などの支払いができないんです。」と言う。

Ilonaさんは祖国のポーランドの銀行にも口座を持っているが、アイスランドの
銀行口座にある彼女の預金がポーランドの口座に送れない状態になっている。
いま引き出せる現金は最高でも360ユーロに制限されている。これ以上は1セントも
下ろせないのだ。「これでどうやって生活したらいいのか見当がつかないですね。」
とBaastyanさん。「たぶんポーランドへ戻って出産するしかないでしょう。」
9七つの海の名無しさん:2008/10/15(水) 22:34:53 ID:s74H5jpL
>>1
人口32万人というと、鳥取県とか島根県ぐらい?

すると、3大銀行というと、島根銀行とか鳥取銀行レベルか…
まぁ、頑張れw

10七つの海の名無しさん:2008/10/15(水) 22:36:25 ID:ds7kKuvc
金融立国がそれ以前の生活に戻るだけ
まったり家庭農園でも作って明るい家庭を築けば良い
11七つの海の名無しさん:2008/10/15(水) 22:36:38 ID:p8t6Vrp8
>何よりも問題なのは、アイスランド人たちはロシアからの何十億ドルもの借金をするという苦い薬を飲まなければならないことである。

露助に借金した時点でこの国は終わった。
12七つの海の名無しさん:2008/10/15(水) 22:37:45 ID:ACF/Ro8A
『文明崩壊』ではアイスランドの欧州移民、壊滅の過程が語られたが、
これはどうなることか……
13七つの海の名無しさん:2008/10/15(水) 22:40:34 ID:Zp6XPbmG
>>8に続いて>>1-4の中略部分:

レイキャヴィクで一番大きな自動車ディーラーであるHeklaのショールームには
フォルクスワーゲンやアウディのピカピカの新車が並んでいるが、これを見に来る客は
いない。売り上げは60パーセントも落ちた。「だってこんなご時世にみんなが
最初に購入を手控えるのは車と家でしょ。」とCEOのKnutur Haukssonさん。
彼はこのような時にしては比較的呑気である。彼はユーロを使ってドイツから
車を買わなければならないし、購入コストは制御不能なほどに上昇しているのに。

「アイスランドクローナはもう75パーセントも下がったけれど、価格は
30パーセントしか上がってませんよ。」とHaukssonさん。
「いまはとにかく落ち着いて、これから何が起きるのかを見ていくしかないですねぇ。」



車屋のオヤジワロスwww