アフリカ東部、ソマリア沖合で海賊事件が頻発していることを受け、北大西洋条約機構(NATO)は9日、
ハンガリー・ブダペストで国防相理事会を開き、海賊掃討のため同国周辺海域に軍用艦船を派遣することを決めた。
派遣艦船は7隻で、近く出発させる方針。
世界食糧計画(WFP)などの艦船を警護するのが主要任務。
ソマリア沖は世界最悪の海賊多発海域で、今年これまで世界各地で発生した海賊事件60件以上のうち半数が起きている。
WFPと国連安全保障理事会はNATOに対し艦船派遣を要望していた。
欧州連合(EU)の国防相会議も最近、EUとして軍用艦船をソマリア海域に出動させることを決めている。
NATOとEUの各艦船が協力して警戒に当たることになる。
ソマリア沖の海賊対策では、インド洋で対テロ戦争に当たる米国などの多国籍軍艦船が事件発生などの連絡を受け、
乗っ取られた船舶の救援、海賊の追放に当たってきた。
ソマリア沖では9月末、ケニアに売却する戦車、砲弾など兵器類を積んだウクライナ企業運航の貨物船が
海賊に乗っ取られている。
米軍艦船が現在、貨物船を包囲、武器がソマリアのイスラム反政府勢力に流出することを阻んでいる。
この後も海賊未遂事件などが多発している。
http://www.cnn.co.jp/business/CNN200810100012.html