Poland's organic farms prove to be fruitful ventures
http://features.csmonitor.com/environment/2008/10/08/polands-organic-farms-prove-to-be-fruitful-ventures/ 依頼
http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/news5plus/1218849581/371,372 18年前、ボグスワフ・クリムチャックさんは自分の牛小屋で20頭の牛を飼い、朝にはお客さんたちが
牛乳を買おうと辛抱強く並んでいました。ポーランド中央部にあるこの小さな街の農家は、
自家製のチーズを車のトランクに積んで地元の農協へ卸していたものです。今では日産のSUVを
運転するクリムチャックさんが経営する会社の現在の年商は300万ズウォティ(1億5千万円ほど)です。
この会社はポーランドの伝統的なレシピをもとに作られるフレッシュバター、クリーム、ヨーグルト、
チーズをポーランド全国のお店に卸します。EUからの補助金はまったく使いません。
ポーランドは近年、順調に経済が成長しています。ポーランド中央銀行によると今年の経済成長率は
5.4パーセントと見込まれています。ポーランド人はスーパーマーケットの棚に
あるような、大きな工場で大量生産された農産物とはちがう、特別な農産物を求めるようになりました。
そこでポーランドの農家はオーガニック産業を発展させたのです。ポーランドという国は
このニッチ(すきま)産業にとても合っていたのです。
この12年で、ポーランドのオーガニック農家は急増しました。ドイツのNPOで
オーガニック農業シンクタンクであるエココネクトによると、ポーランドのオーガニック農家の数は
1996年には300軒だったのが、今日では13500軒に達しています。エココネクトでは「自然に
反するやりかたでなく、自然と共存するやりかたで行う農業」を広くオーガニック農業と定義しています。
ポーランドでは農家はつねに小規模の事業でした。旧ソ連の衛星国のうちポーランドだけは
共産主義の農業集団化政策に抵抗したのです。アメリカで行われたような農業の統合整理が
行われなかったことが、こんにちポーランドの農家がオーガニック農業をやるのに有利な条件となったのです。
エココネクト代表のバーナード・イェンセンは、「1軒あたりの農地面積の平均が
7ヘクタール(17エーカー)というポーランドは、オーガニック農業に非常に適しています。」と言います。
ポーランドの小規模農家は、コストのかかる化学肥料や殺虫剤を多用することも、ホルモンが
混入した餌で家畜を育てることもありません。これは、オーガニック農業に転向しようとする農家に
とって有利となります。ポーランド農業省からオーガニック農地と認定されそれを維持するためには、
農家はその前に最低でも12ヶ月間は化学肥料、殺虫剤、除草剤を使用することができません。
非効率な政策がまかり通ったソ連支配時代には、ポーランドの人々は自衛のために農家と個人的な
関係を育てました。ポーランドの人々のこの習慣は今でも残っています。共産主義時代では
農産物の卸値が当局によって低く抑えられたため、農家は最低限必要な分を超えてまで生産することを
控えました。卸値を抑制したことで、国内に食料が不足していきました。都市住民に
とって、農家や肉屋など食に関わる産業に従事している人々と個人的な関係を維持することは、
「オーガニック食品を食べる」というよりは、サバイバル戦術だったのです。オーガニック食品を
自分で選ぶかどうかにかかわらず、「地産地消」はポーランドでは共産主義時代からごく普通の
ことであり続けているのです。最近のポーランド経済は順調です。ポーランド労働省によると、
2004年に20パーセントを超えていた失業率は、2008年の9月には9.1パーセントにまで
減少しました(訳者注:EU統計局発表の、EU基準で換算した2008年9月のポーランドの失業率は
6.7パーセント)。この結果、ポーランド人の可処分所得が増えて、より高価な生鮮食料品を
買うことができるようになりました。
(1/2)続く