イラク クルド自治区に邦人常駐事務所 JICA、治安安定で
2008年9月29日 夕刊
政府開発援助(ODA)事業を実施している国際協力機構(JICA)が、イラクでも
治安の安定している北部のクルド人自治区アルビルに新たに事務所を開設し、日本人
職員を常駐させる検討を進めていることが、二十九日明らかになった。航空自衛隊が
年内のイラク撤収を決める中、日本の対イラク支援継続に向けた新たな動きといえる。
北部の円借款事業などを担当、年度内の派遣を目指す。事務所開設の計画を、
クルド自治政府やイラク連邦政府も歓迎しているという。
JICAヨルダン事務所によると、イラクの首都バグダッドの事務所には現在、
日本人は駐在せず、ヨルダンから現地スタッフに指示を出し、業務を続けている。
すでに七月末に調査団を北部に派遣し、日本人職員が業務を行える治安状況であることを
確認。年内に調査団を再び送り、事務所の物件を探すという。
日本の外務省はイラク戦争以降、全土に「退避勧告」を発令していたが、昨年二月、
自治区三州のみ「渡航延期」に引き下げ。今月中旬にはアルビルで名誉総領事を任命した。
東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2008092902000256.html