【トルコ/コラム】 宗教、民族、若者そして未来 - 土Radikal紙 [08/09/22]
■ Gunduz Vassaf コラム:宗教、民族、若者そして未来
わずか100年前には知識人あるいは進歩主義者であることは、ナショナリストであることを意味
していた。ナショナリズム運動がオスマン帝国を崩壊させた。ギリシアやブルガリアを、ほとんど
アルメニアとクルドを、そしてついにはトルコを誕生させたのは、知識人や進歩主義者、詩人、
作家たちが主唱したナショナリズム運動であった。ナショナリズムは100年も経たずに民族浄化
やレイシズム、ファシズムとともに言及されるようになった。今や詩人、作家、知識人、進歩主義
者たちはといえばナショナリストの標的となり犠牲者となっている。
20世紀初頭にもてはやされた運動は、100年もたたないうちに失墜した。我々の傍では欧州連合
が設立され、国境が開放されたことで、ナショナリズムが国家政策として取り入れられることはな
くなった。国々の衝突から我々が思い浮かべるのは、2度の世界大戦の惨禍に見舞われた欧州
人であるが、その欧州人は今日、ナショナリズム運動から解放され、国家間での平和の確立が
もたらした安寧のなかにある。しかし、かつて血の海と化した欧州を蛮行から救ったのは、ナショ
ナリズム運動だったのだ。
キリスト教徒の宗派間で何世紀も続いていた宗教戦争は、国民国家に宗教へのヘゲモニーを握
らせることになった(1648年)ウェストファリア条約によって歴史から払拭された。その後の200年
は国民国家が宗教、特にカトリック教会に対して強大となっていったので、パリでの戴冠式で教皇
を近くに呼び寄せたナポレオンは、自身が侮辱した教皇が驚きの眼差しを向ける中、すべての
伝統を踏みにじり自らの手で戴冠したのだった。
今日では何が起きているのだろうか?
先週パリで会談をもったフランスの首相と教皇は、数世紀を隔てて国家と宗教が再度接近する
必要があるというメッセージを出した。国民国家が強大だった時代に勢力を失った宗教は、国民
国家が競りにかけられ、政府が傀儡化した今日において、再度歴史の舞台に現れた。宗教的な
体制は、歴史上も今日でも、もう一つの世界(あの世)の代理としてすべて恐怖帝国へと変貌した。
国民国家は我々がこの世の人間であることを否定する方へと姿を変えた。今後の歴史において
活躍することになる、国民的、宗教的帰属から解放された新しい世代は、固有の文化とライフ
スタイルを持ちながら我々の前にいる。我々はといえば、昔ながらの争いにおいて、横並びに
なっているがために、先を読めないでいる。
* 東京外国語大学 - 日本語で読む中東メディア (2008/09/22-**:**)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/html/pc/News20080922_025940.html * ソースのソース Radikal紙(2008/09/21-**:**)
http://www.radikal.com.tr/Default.aspx?aType=YazarYazisi&ArticleID=899664&Yazar=G%C3%9CND%C3%9CZ%20VASSAF&Date=21.09.2008&Category * 依頼有りました
http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/news5plus/1218849581/277
2 :
七つの海の名無しさん:2008/09/28(日) 19:55:17 ID:MfegGtEh
土人
東京外国語大学GJ
いつも良い記事を翻訳してくれる。
4 :
七つの海の名無しさん:2008/09/28(日) 19:58:47 ID:mpl5Wrzf
どうせ、おまいらにはこんな難しい記事理解できんだろW
5 :
七つの海の名無しさん:2008/09/28(日) 20:12:38 ID:F9s2DUCx
このスレも文系馬鹿の知識自慢と化すな
6 :
七つの海の名無しさん:2008/09/28(日) 20:16:41 ID:W8OjRwPp
21年前、大学入学時からたびたび訪れているが
今のイスタンブールには風情もへったくれもないな
7 :
七つの海の名無しさん:2008/09/28(日) 20:41:04 ID:2ippcwcT
>>4 つか、文章を難しくしている(平易に書けない)時点で、愚か者なわけだが。
8 :
七つの海の名無しさん:2008/09/28(日) 21:22:48 ID:0tgbbiHQ
訳
今は独裁主義とか差別に繋がるといわれてる民族意識は
100年前には宗教戦争から救ったよ
その民族意識、宗教から解放された若者たちはどこに向かってるか俺にはわからないよ
9 :
七つの海の名無しさん:2008/09/28(日) 22:57:40 ID:6JIwtn9C
結論:未来なんてしらね
格調高い文章だよな。驚いた。
あとトルコ人は、第二次世界大戦を「傍観者」として冷静に見る視点なんだなあ。
日本人にせよアメリカ人にせよ欧州人にせよ中国人にせよユダヤ人にせよ、どうしても当事者としての情念が入ってしまうからな。
日本人にとっては広大な領土と人口の数パーセントとほぼ全ての都市と国富を喪失したハルマゲドン戦争だったわけだし。
世界のあちこちの勢力にとっては、第二次世界大戦の「勝利」こそが利権の源泉であるわけだし。
どうしても冷静に見られない。
ラディカル紙のコラムは時々この板に挙がってるけど、面白いので毎回読んでしまう。
13 :
七つの海の名無しさん:
hosyu