★高射機関銃武装の麻薬組織
《ボリビア陸軍から横流し フォース・ド・イグアスー経由入手》
リオ市内ファヴェラの麻薬組織が軍用ヘリコプターを撃墜できる威力をもつ機関銃で武装している。
ボリビア陸軍からの横流しで、パラグアイ、フォース・ド・イグアスー経由の入手。警察は今年すでに
九丁も押収した。陸軍情報部及び連邦警察が目を光らせはじめた。
《不快感示すボリビア外交筋》
グローボ紙によると、機銃は旧チエコ製の・30で、実戦における歩兵援護射撃用。五〇発を自動的に
連発し、弾丸は一五〇〇メートルの遠距離にとどく。
押収した兵器弾薬取締署(Drae)は、コンプレキソ・アレモンで二丁、デンデーガ丘
(ゴヴェルナドール島)で二丁。その他はミネイラ、ドーナ・マルタ、マンギニョス、サンジョンなどの丘で
捕獲した。昨年は一〇丁捕獲と発表。
ブラジル外交筋は昨年、同情報をつたえたがボリビア側は不快感を示し、ブラジル駐在大使館経由で
抗議がきたほど。このため、両国の連邦警察レベルで会議がもたれ、二国間協定が検討段階にある。
連邦警察によると、ファヴェラの丘から下方に向けて同機関銃で射撃されれば軍警兵隊や警官隊は
著しく前進を阻まれる。一部からもれた情報によると、ボリビア陸軍の一兵舎からだけで同種機関銃
四〇丁が紛失している。
連邦警察は先週、ヴォウタ・レドンダ管内でフォース・ド・イグアスー(パラナー州)から来た観光バスを
調べたところ、燃料タンクに麻薬、武器弾薬類が多量に隠されているのが見つかった。
コンプレキソ・ド・マレーのノーバ・オランダ・ファヴェラへ届けられ、そこからその他の丘の仲間たちに
振り分けられる予定だったもので、押収武器のなかにボリビア陸軍紋章入りの・30機関銃一丁が
まじっていた。
かつて麻薬組織の武器入手ルートは主としてブラジル陸軍兵舎。〇三年にまとまった秘文書によると、
一九五〇年から〇一年までに警察の武器弾薬取締部(Dfae)がリオ市内で捕獲した武器は二〇万丁。
うち三万五〇〇〇丁は軍及び警察専用のものだった。
麻薬組織と組んだ一部軍人による横流しによるが、ブラジル海軍のラジオ放送局を襲い、多数の小銃、
弾薬、防弾チョッキ類を強奪した事件が〇二年八月二五日に発生している。
2008年8月5日
http://www.spshimbun.com.br/content.cfm?DA_N_ID=12&DO_N_ID=24328