米国防総省は27日、アフガニスタン情勢に関する報告書を公表し、2001年の
米同時多発テロ後の軍事作戦で打撃を受け政権を追われたイスラム強硬派勢力
タリバーンが戦力を再び整え、北大西洋条約機構(NATO)主導の国際治安支援部隊
(ISAF)などへの攻撃は今年、増加する恐れがあると警告した。
報告書作成を戦費支出の条件としていた連邦議会に提出した。
「タリバーンは強じん性を持つ反政府武装勢力になっている」とも形容、アフガン軍や
警察の能力向上は緩やかに進んでいるものの教官不足や軍備品の欠如などの課題が
あることも認めた。
タリバーンは今年に入り、イラクの武装勢力の手口を真似たともみられる自爆テロや
路上爆弾を仕掛けることが目立っている。
アフガン駐留外国軍兵士の月間単位の死亡者数ではイラクを上回る傾向も出ている。
教官不足については、今春の時点でアフガン軍に必要な約2400人のうち米国は44%、
警察については39%を派遣しているに過ぎないとしている。
また、はびこる汚職やケシ栽培、人権侵害、復興事業の遅滞など
アフガンが直面する難題にも言及した。
米国防総省がアフガン情勢に限った報告書を出すのは初めて。武装勢力については
南部に拠点があるタリバーンと東部の武装勢力の脅威に触れた。東部の勢力は、
国際テロ組織アルカイダ系とイスラム強硬派勢力の軍閥と言及している。
これら勢力が今後、北部や西部に影響力を拡大することへの懸念も示した。
アフガン駐留米軍は現在、約3万2千人で、このうち1万4千人がISAFの指揮下に
入っている。残りは訓練や独自のアルカイダ掃討作戦などに当たっている。
アフガンの長期的な治安対策での課題は、隣接するパキスタン国境沿いの部族統轄地域に
武装勢力が自由に出入りする問題の解決だと指摘。ゲーツ米国防長官はこれに関連し、
パキスタン政府が従来の方針を変え、部族との和平路線に転じたことは武装勢力への圧力を
弱めて国境間の行き来をさらに容易にし、結果的にアフガンの治安悪化につながると批判を
にじませた。
ソースは
http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200806280024.html 関連スレは
【アフガン/ISAF】複数の穴から大量の麻薬を押収…タリバーンの資金源か [08/06/16]
http://news24.2ch.net/test/read.cgi/news5plus/1213624054/l50 等々。
依頼を受けてたてました。
国際赤十字社の最近のインタビューから
戦闘激化で難民増加。南部に加え、東部、西部にかなりの地域が戦闘の影響下。
国土の3分の2には敵対勢力が存在。故郷に残る決断をした家族は、夜、宿と食事を
求める敵対勢力側に悩まされ、昼、連合軍側から、敵を助けたと疑いをかけられ
結果として家を破壊される。戦闘激化に伴って、拘留者が2年で5000人から
1万3千人に増加した。
http://www.icrc.org/web/eng/siteeng0.nsf/html/afghanistan-interview-180208 首都カブールのインフラ、生産拠点は、完全に破壊された。2001年のタリバン
政権崩壊以来、特にこの2年間は、戦闘が拡大し、激しくなっている。
最大の被害者は、一般民衆だ。自爆テロ、空爆にさらされ、加えて洪水、旱魃
地震によって、状況は悪化する一方だ。
米国政府、その傀儡であるカルザイ政権も、失政のつけを、パキスタンに
転化しようとしている。