欧州の児童福祉団体セーブ・ザ・チルドレンUKは27日発表した報告書の中で、
国連平和維持活動(PKO)の要員や人道支援要員が、派遣先の各国で幼児を
性的に虐待していると指摘した。
要員が食料品や金と引き換えに、6歳の子どもに関係を強要した事例もあったとされる。
同団体はコートジボワールやスーダン南部、ハイチを中心に、何百人もの子どもたちへの
聞き取り調査を実施。
その結果、暴行や幼児売春、幼児ポルノ、性売買を目的とした子どもの密入国が行われて
いる実態が判明したと述べた。
関係者は「グロテスクな職権乱用や目に余る子どもの人権侵害は信じ難い」とコメントした。
報告書によると、ハイチの15歳少女は調査員に対し、夜の路上で下半身を露出した
人道支援要員の男2人から、2.80ドル(約290円)相当の現金やチョコレートと
引き換えにわいせつな行為を要求され、断ったと語った。一部の子どもたちは要求に応じ、
現金を受け取ったという。
被害者の子どもたちの多くは、支援を受けられなくなったり、家族や地域社会から
罰を受けることを恐れ、こうした事例を報告していない。
子どもたちの沈黙が常態化していることは、虐待と同様に衝撃的とみられている。
セーブ・ザ・チルドレンUKは、虐待の加害者があらゆる人道支援団体の内部にいる
可能性がいるとして、国際監視団体に問題への取り組みを呼びかけた。
同団体は国連と連携し、子どもたちに被害報告を促す制度を整備中だという。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のレッドモンド報道官は、同団体が
2002年以来この問題を追跡していることに感謝を示すとともに、国連が問題を
重く受け止め、難民キャンプに被害報告制度を導入するなどの対策を取っていることを
明らかにした。
ソースは
http://cnn.co.jp/world/CNN200805280003.html