【ポーランド】ウッチ市警察が月1回の公道レース開催を公認[05/23]
Youtubeに投稿される速度違反のビデオ、深夜に悲鳴を上げるタイヤ、派手に改造された車、大事故。
道路を突っ走るいわゆる『ボーイ・レーサー』たちはイギリス中の街や都市だけでなく、
外国でも問題となっている。この問題はポーランドのとある都市も例外ではないが、
警察が違法なストリート・レーサーたちと手を結び、解決に乗り出した。
ウッチは首都ワルシャワから80マイル離れた街である。ポーランド国内では映画学校で知られている
この街でも、地元住民は違法ストリート・レーサーたちに悩まされていた。
マグダレーナはほとんど毎晩、他の違法ストリート・レーサーたちと会っていた。
「毎晩、街でレースできたら、それはほんとにすばらしいことだわ。みんなで集まってレースするの」
ウッチ市内のあちこちで行われた秘密のストリート・レースには、何百人、ときには何千人もの
人々がやってきた。通常そういったレースは警察の取り締まりが入って中止され、
捕まったレーサーたちは罰金を支払わされていた。
ウッチ市警察のキンガ・クジェシェフスカ巡査部長はレースは大きな問題であると言う。
「ストリート・レーサーたちの最高速度は時速250kmに達することもありました。
他のドライバーだけでなく、住民にとっても非常に危険でした。
道にはセーフティー・バリアーがあるわけではありません。また、飲酒やドラッグをしているか
どうかのチェックをすることもできません。10歳の子供が大人の同伴もなしでやってきて、
見物人の中にたくさんいました。ときには7歳の子供もいたのです。」
罰金や取締りはあまり効果がなかったため、警察は別の行動に出た。警察は違法レーサーたちと
会って話し合い、月1回、夜に市の一部の公道を封鎖して、その区間ではレーサーたちが
いくらスピードを出してもよいようにした。ウッチ市とその周辺の住民であり公道を
走ることのできる車を運転していれば誰でもこのレースに参加できる。
レースは4分の1マイルをどれだけ速く走りきるかというものである。
マルチンは以前、夜にウッチ周辺の行動で違法レースをしていたが、今やヨーロッパ初の
合法ストリート・レース・イベント『ストリート・リーガル』の主催者の1人である。
「イベント主催者はみんな若者ですよ。以前は違法レースをやってたんです。
今や以前とはまったく違うことをやっているのです」と語った。
ドライバーたちはスピードを出せるし、見物人は安全な環境で観戦できる。
キンガ・クジェシェフスカ巡査長は言う。「警察としては満足しています。
違法レースは80%も減少しました。また、違法レース時代よりもたくさんの見物人が集まります。
時には1万人もの人々が集まってレースを観戦します。」
ところで、イギリスではこういったレースを行うのは可能だろうか?
どうも無理のようである。イングランドとウェールズの警察長協会(Acpo)は、違法レースが
広汎に行われていることには何の問題もないとし、公道レースを奨励すればかえって大事故を
増やすだけだと主張している。スコットランドの警察長たちもこういったストリート・レースを
導入する予定はないとしている。
しかしウッチに目を戻すと、『ストリート・リーガル』イベントがうまくいっていることに
疑いの余地はない。少なくとも、アウディに乗るアンナのようなドライバーたちに関してはそうである。
「ストリートレースが違法だったときは、辺鄙な場所でレースしてたんです。道も悪くて大変でした。
いまは最高です。警察がこんなレースを始めてくれてとてもうれしいです」とアンナは語った。
ソース BBC News Friday, 23 May 2008, 07:30 GMT 08:30 UK
Boy racers take over city in Poland (依頼スレの訳を基に作成)
http://news.bbc.co.uk/newsbeat/hi/newsbeat/newsid_7416000/7416124.stm ビデオへのリンクあり Watch Street racing in the Polish city of Lodz の部分