ロシアのメドベージェフ大統領は22日から24日まで、カザフスタンと中国を訪れる。
今月7日の就任後、初めての外国訪問となる。両国とはプーチン前大統領時代から
緊密な関係にあり、「新政権でも従来の外交路線を維持することを確認」
(ロシア紙「独立新聞」)し、ミサイル防衛問題などで対立する欧米をけん制する狙いもあるようだ。
20日付の英字紙「モスコー・タイムズ」によると、北京では胡錦濤国家主席と会談する。
中露の「戦略的パートナーシップ」を確認する政治宣言や、複数の経済協力協定の調印が見込まれている。
メドベージェフ大統領は第1副首相時代の05〜06年に3回中国を訪れており、
「中国で最も良く知られたロシア指導者の一人」(独立新聞)と言われる。中国と
カザフは、ロシアや中央アジア諸国などで構成される「上海協力機構」の中核メンバーでもある。
一方で、メドベージェフ大統領は就任前、ロシア南部ソチでブッシュ米大統領と会談。
21日にロシアを訪れるクシュネル仏外相と会談するほか、6月にはドイツ訪問も予定しており、
今回の外遊先だけで「アジア重視」と見るのは行き過ぎとの指摘もある。
ロシアとカザフ、中国との間には懸案もある。カザフなど中央アジアから欧州への
天然ガスパイプライン新設ルートをめぐっては、ロシアと欧米の綱引きがある。
また、中露間では石油輸出価格や武器輸出をめぐる対立などが表面化している。
ソース(毎日.jp):
http://mainichi.jp/select/world/asia/news/20080521k0000m030062000c.html