【中東】コラム:国家主義者よ、イスラーム世界に対する「了解」を壊すな![05/12]

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トルコ軍は国内の平穏を保つことだけで満足し、必要なときに戦ってこなかったと主張する人々がいる。
この主張が正しくないことを、我々は1974年にキプロスに向けて行われた2度の進軍から知っている。
共和国の建国後、トルコ軍は韓国で戦争に参加し、キプロスでも戦った。

だが、話がイラクやイランの順番に及ぶと、(トルコ軍は戦うことを)望んでいないことを
明確にしたことを我々は知っている。この理由としては、前回のコラムで私が説明しようと
努めた理由により、トルコにはアラブ人やイスラーム世界に対し、激しい戦闘に
突入しないなどというような明文化されていない了解があることである。

先に挙げた了解を最初に破ろうとしたのはトゥルグット・オザル(元大統領)だった;
オザルは(1991年の)第1次湾岸戦争でトルコがアメリカとともにイラクに侵攻することを望んだのだ。
アメリカと文民側が(イラク侵攻を)強固に主張すると、軍にできることは1つしかなかった;
責任ある地位にある最も高位の軍人の辞職であった。事実そのようになった。

参謀総長のネジプ・トルムタイ陸軍大将は、躊躇することなく辞職した。トルムタイは、1994年に
出版した回想録においてこの事件の顛末を明らかにした。次いでタンスー・チルレル(元首相)が
しばらくの間、トルコはイランに空から攻撃することができるという趣旨のほのめかしを行っていたが、
このときも将軍たちはこのような計画にはかかわらないという考えを暗に示した。

3月1日書簡は、トゥルグット・オザルの誤りを繰り返す企てであったが、幸いにも全トルコが立ち上がり、
オスマン朝から割って出た共和国の建国以来懸命に守ってきた了解が破られなかったことを示すこととなった。

一番最近の例は、NATOがアフガニスタンへ戦闘要員の兵士(の派兵)を要請したとき、
ヤシャル・ビュユクアヌト参謀総長がほとんど反射的に「我々にはアフガニスタンに戦闘要員として
送る兵士は1人もいない」と言ったことである。

これら全ての出来事は我々に次のことを示している:
トルコは、西洋同盟の1メンバーであり、EUへの加盟プロセスの途上にあり、西洋世界と有機的な
関わりを有しており、もしかしたら同盟の最も忠実なメンバーであるかもしれない。しかし、同盟と
西洋世界に対しどのような約束事を実現させようとも、イスラーム世界と実際に戦闘状態に
入ることを要請されることになるのなら、これを決して認めはしないはずだ。

続きは>>2

ソース(News from the Middle East):
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/html/pc/News20080512_202224.html
これは、(全トルコ国民)7000万人の了解である。なぜならトルコは、いずれ中東、
あるいはイスラーム世界の方に戻るつもりなら ―というのもグローバルな要請と地域的な
条件が徐々にこのことを必要としている状態なのだが― これを軍事的な占領によってでなく、
「柔らかい力」によって行うだろう;家族の成員や親類縁者を時代の精神に適する方法と
道具によって集結させるはずだ。トルコは占領者にもならないし、他国の名の下に傭兵を囲ったりもしない。
何事にも相応しい時というものがあるのだ。

もしグローバルシステムが、(中東)地域に和平や平和、秩序を構築することを望むのなら、
ガラス製品の店ほど値打ちのある地域に象のように飛び込むことはできないことを理解しているはずだ。
パレスチナ、レバノン、イラク、それにアフガニスタンの経験が皆にこの真理を分からせている必要がある。

アメリカは、トルコを主体性のある一同盟国として認識し、トルコにその考えを問い、無理強い
することなしに(トルコが)地域の内なるダイナミズムを重視しながら調整することに同意しなければならない。

この現実をまずアメリカ、次いで公正発展党(AKP)とその外交政策の立案者、そして最後に
「国家主義者陣営」が理解しなければならない。

「国家主義者」に注意しておかねばならない。どれほどAKPに対する政敵を装っていても、
彼らが望んでいることはアメリカのお気に入りになることであり、3月1日書簡によってアメリカが
成し遂げられなかったことをアメリカと結託して行うことである。

その証拠は、国家主義者の長老がアメリカに送ったメッセージであり、確実に国家主義者を
熱心に擁護しており、エルドアン首相に「ファシストのリーダー」を宣告したマイケル・ルービン(※1)の
尽きることのない扇動である。「イスラモファシスト」という概念の生みの親であるルービンは、
4月27日のe-通達を支持し、ネオコンたちによる(中東)地域に関わる作戦に十分な答えを
出すことのできないAKPを転覆させ、代わりに国家主義者を連れて来て、トルコを地域に対する
軍事力というポジションに追いやろうとしたがっている。

ネオコンたちの目標の中に、12月の選挙の前にイランに打撃を与え、アフガニスタンを
法秩序の下に置くことがあり、これをトルコの軍事力を利用しながら実現させることを望んでいる。
願わくば、ボスポラス海峡の水の流れのように上からは急進的なアンチアメリカ至上主義者に
見える我が国の国家主義者よ、水面下でアメリカ至上主義を展開してこの長い歴史を持つ
了解を破ろうとしないでほしい。


(※1)中東専門家。1971年アメリカ生まれ。American Enterprise Instituteレジデントスカラー。

以上
3七つの海の名無しさん:2008/05/14(水) 00:57:27 ID:hCjEqZ2F
何言ってるかサッパリ分らん、誰か3行に纏めてくれ!。
4七つの海の名無しさん:2008/05/14(水) 00:58:54 ID:pXi96lgJ
>>3
あんまり
アメリカに
擦り寄るな
5七つの海の名無しさん:2008/05/14(水) 00:59:21 ID:0krg5R/+
一つだけ言わせてくれ。

日本はイランのアフマディネジャドを見習え。
ああいう正論世界相手にぶっこいてた美学を取り戻せ。
6七つの海の名無しさん:2008/05/14(水) 01:13:51 ID:xWbvcUIq
イスラム国には異教徒はほとんどいない

キリスト教、仏教国には異教徒はいっぱいて好き勝手やってる

どちらがカルト宗教かわかる

7七つの海の名無しさん:2008/05/14(水) 01:15:12 ID:0krg5R/+
>>6
本来の仏教は厳密には宗教じゃない
8七つの海の名無しさん:2008/05/14(水) 01:18:25 ID:LqIdj9Cw
>>5
朝鮮人と手を組む奴は、例外なくキチガイか悪
9七つの海の名無しさん:2008/05/14(水) 01:24:18 ID:UierNbqs
イランはイランのやり方があるんだよ
10七つの海の名無しさん:2008/05/14(水) 01:29:14 ID:exPCkp7f
>>6
レバノンとかキリスト教徒多いぜよ。ゾロアスターもいるし。
11七つの海の名無しさん:2008/05/14(水) 01:51:14 ID:/uTZFjHX
>>1-2を、簡単に説明すると

クルドのテロの件もあって、右翼はもっとイラク政策も含めアラブに積極的に(武力行使も含めて)
圧力をかけろ!と言っているが。

普段右翼はアメリカを批判しているくせに、アラブに関して右翼が言っている事はトルコではなくアメリカの利益に
他ならない!トルコはアラブと棲み分けをして平和と安定を維持しているというのに!

トルコは今まで中東政策でのアメリカとの協調も、一定の限度を設けてやってきた、
それは(トルコのためにも地域のためにも)これからも維持されるべきだ。


って内容。端的に言うと「右翼はアホか」って話。
12七つの海の名無しさん:2008/05/14(水) 01:56:45 ID:XnXVWDnU
シリア、エジプトでは10%がキリスト教徒だし
湾岸諸国も労働者は外国人だからヒンズー教徒かキリスト教徒だが
イランにもアルメニア人が結構居る
トルコのキリスト教徒は確かに少ない。
13七つの海の名無しさん:2008/05/14(水) 02:01:40 ID:/uTZFjHX
>>12
> トルコのキリスト教徒は確かに少ない。

それはトルコ共和国の成立の時、ギリシアとの間でイスラム教徒とキリスト教徒の「住民交換」をやったから。
ものすごい乱暴で非人道的な政策だが、当時は国際連合で認められた、「文明的」紛争解決法だった。
14七つの海の名無しさん:2008/05/14(水) 02:06:25 ID:BQc2VtZo
東方だからイコン?
15七つの海の名無しさん:2008/05/14(水) 03:33:36 ID:xTSpyg0i
軍が戦争したがらないってことは、
トルコ人の感情論的に、イスラム世界との直接戦闘は避けたい、
って思ってるってことなんだろうな。
16七つの海の名無しさん:2008/05/14(水) 03:42:48 ID:DhFor4pD
クルド人
17うすびぃ:2008/05/14(水) 03:44:33 ID:BYgjJERg
トルコはなしてEUに入りたがるんや
ギリシャと呉越同舟するくらいなら
もっとイスラムと共栄圏つくればいいのに
18七つの海の名無しさん:2008/05/14(水) 03:51:14 ID:euYoftL2
>>17
そういう国民感情は高まっているね
19七つの海の名無しさん:2008/05/14(水) 04:05:11 ID:17yN4dUy
ペルシャやアラブとの数百年の闘争も流石に過去の話だからね
だんだん国民的には和解のほうに向かっている
でも米を無視してイスラムと連携するなんて無理だけどね
20七つの海の名無しさん:2008/05/14(水) 04:35:14 ID:vErwHqlB
>>1
トルコの「イスラムに侵攻しない」っていう論理もトルコの「国家主義」だろ。
なに言ってんだか。
21七つの海の名無しさん:2008/05/14(水) 06:06:48 ID:uRd5JfFN
これは素晴らしい文章だな
日本もまたかくありたいものだ
22七つの海の名無しさん:2008/05/14(水) 07:24:11 ID:leMMEmqc
>>21
実はおれも1を読んで、結構心が奮えるものがあった
23七つの海の名無しさん:2008/05/14(水) 07:58:57 ID:qVlLFuMJ
ウンマVSグローバル主義
24七つの海の名無しさん:2008/05/14(水) 08:20:13 ID:j6jPyHp1
トルコが攻め取った東キプロスは経済的にどうなんだ?
25七つの海の名無しさん:2008/05/14(水) 08:27:43 ID:0+TjccML
これは宗教は政治を越えている
ということを言っているのでは
26七つの海の名無しさん:2008/05/14(水) 08:58:14 ID:L2VUDucL
トルコってEU入りはもう諦めたのか?
27七つの海の名無しさん:2008/05/14(水) 09:08:43 ID:wOvWIC00
さすがに、かつての世界帝国、世界観・国家観は明確だ。
トルコ人は、EUなんぞに尻尾を振らず、ひとふんばりして、アラブ世界を再統一して、平和をもたらしていただきたい。
28七つの海の名無しさん:2008/05/14(水) 09:53:00 ID:XnXVWDnU
アラブに派兵しないってのはイスラムと戦うの嫌ってのだけじゃなくて
「アラブ人の面倒みるのもうヤダよ・・・」っていうケマル以来の流れでもあるだろうから、
それはどうかと・・・

実際のところオスマン時代のイラクとか北アフリカとかイエメンって半独立に近くて、いつも地方領主が勝手やったり、アラブ人同士殺しあってるような状態
2960:2008/05/14(水) 10:11:16 ID:MR5ZAtoI
>>27
トルコ人とイラン人は、おおむねイスラムだけどアラブじゃないから。
30七つの海の名無しさん:2008/05/14(水) 12:39:24 ID:uHt/548N
>>17
アラブ人とつるむよりは同族の突厥系中央アジア諸国と協商結んだ方がいいし、実際その方向で進んでいる。
31七つの海の名無しさん:2008/05/14(水) 22:47:07 ID:uRd5JfFN
>>25
単に宗教だけの問題じゃないだろうな。
中東地域への漠然とした連帯感もあるだろうし
国境を接する国とは良しも悪しくも密接な関係をもたざるを得ないのだから
遠く離れた場所にあって、現地で揉めても高見の見物ができるアメリカとは
違うやり方を選びたい時も当然でてくるだろう
32七つの海の名無しさん:2008/05/15(木) 01:59:59 ID:JO+AITz0
トルコ行ってみれば分かるが、アラブとは一線を画した国だぞ
非常にヨーロッパナイズされている。
33七つの海の名無しさん:2008/05/15(木) 06:57:20 ID:vql0bsUE
えらく読みにくい文章だな
34七つの海の名無しさん:2008/05/15(木) 07:44:34 ID:dQvnpPL2
今はEU入りたいけどやっぱやめるかもしんないって事か
35七つの海の名無しさん:2008/05/15(木) 14:04:01 ID:oAd0zDiG
元の訳文は「国民主義者」とあるのに>>1は「国家主義者」になってるんだろう。

国民主義者(※1)

(※1)原語は「ulusalc?」。通常、世俗的共和国の維持を最重要視する共和人民党(CHP)とその支持層のことを指す。

トルコ政治の中でここが一番の要の対立点なわけで、
国家主義に言葉を変えてしまうと話がずれてくる。
36七つの海の名無しさん
>>35
つまり「ケマル主義者」って事か。
今や保守反動勢力と言っても良いケマル主義者が、強硬な外交政策を主張して現政府を揺さぶっているって事かな?