トルコ国軍(TSK)のテロとの戦いにおいて、改革の一環としてとられた決定が静かに実施に
移され、兵役における新時代が始まった。今後は予備役の士官は特殊部隊に任命されない。
2009年末以降には、兵長と一般兵は特殊部隊兵として兵役をすることはなくなる。
2010年から特殊部隊旅団では、士官、下士官、専任軍曹から成る専門軍人が任務を行うことになる。
陸軍司令官イルケル・バシュブー大将は、去年、エーイルディル・ダー(山)と特殊部隊学校への訪問で、
専門軍人から成る軍隊への移行に最初のシグナルを示している。バシュブー陸軍大将は、PKK過激派を
一斉捜索によって制圧する任務につく特殊部隊旅団には、2008年5月以降、予備役士官を任命しないこと、
2009年までには同部隊への兵長と一般兵士の任命を終了すると述べていた。
バシュブー陸軍大将は、「トルコ軍兵士の愛国心と勇気に少しの疑念もないが、
戦いの継続という理由からこの決定がとられたこと」を強調したのだった。
■戦闘の継続
下された決定に従い、今月からテロと戦う特殊部隊に予備役士官の任命はされない。
2009年末までには、6つの特殊部隊旅団で兵長と一般兵士の任命が等級別に終了する予定だ。
テロとの戦いでは、士官学校出の将校と専門軍人の専任兵長が任務につく。
専門軍人からなる特殊部隊、そして特別軍指令本部が、テロ組織に対する戦いの基幹となる。
こうして、除隊時期を迎える経験豊富な予備役の士官と兵士が部隊から離れることで生じる問題は
取り除かれ、テロとの戦いの継続が保証されることになる。
■2,000新トルコリラ(約167,000円)
トルコ国軍(TSK)内では目下、陸軍所属の第5憲兵総司令本部に属する特殊部隊旅団がある。
新制度下では、特殊部隊員の約4割を士官、下士官、そして専任兵長が、残りの6割も有志を
前提とする専門軍人で構成する。このために実施される志願試験には全部で15,000件の申請があった。
筆記試験、口述試験、そして身体能力試験を等級別に通過した特殊部隊の候補官は、
エーイルディル・ダー(山)と特殊部隊学校で155日間の教育を受ける。ここで特殊部隊の候補官は、
最も困難な地形と気候条件下で教育を受け、127の困難な障害を乗り越える。
教育課程を修了できた候補官は、特殊部隊の専任兵長となる。この職に就く者の給与は
1,200新トルコリラ(約100,000円)となる。給与は、アナトリア東南部での地域任務手当と
あわせて2,000新トルコリラに達する。
ソース(News from the Middle East):
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/html/pc/News20080504_165120.html