米国がアフガンへの追加派兵を検討、指揮権引き継ぎも考慮
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米軍事作戦で2001年末、政権を追われたイスラム強硬派タリバーンの攻撃が依然続く
アフガニスタン情勢で、米国防総省が来年、
最大7千人の米兵を同国に追加派遣することを検討していることが3日明らかになった。
米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)が米政府高官の情報として報じた。
ただ、アフガンの米軍増強の最終決定は、
来年1月に誕生する米新政権の判断に委ねる可能性もあるとしている。
米政府はこれまで、アフガンで治安改善任務に当たる国際治安支援部隊(ISAF)を主導する
北大西洋条約機構(NATO)に追加派兵を要請してきたが、積極的な対応は得られていない。
米兵の増強は、タリバーン掃討での兵力補強を補完する意味合いがある。
米政府は、対テロ戦争でアフガンを成功例として提示、
ブッシュ政権も業績の一つとして誇示している。
自爆テロなど新たな手口を見せ始めるタリバーンの攻撃多発を受け、
軍事的なてこ入れがアフガン安定化に改めて必要との見方を強めているとみられる。
アフガンでは最近、カルザイ大統領の暗殺未遂事件もあった。
ゲーツ米国防長官は2日、アフガン情勢に触れ、
タリバーンの攻勢が活発化している同国南部戦線の指揮権を
NATOから引き継ぐことを検討しているとの考えも示していた。
南部戦線には、英国、カナダ、オランダ、オーストラリアが従軍しているが、
他のアフガン地域に展開するNATOの他加盟国の軍転戦を求めているがほとんど実現していない。
この中で約2,500人を送るカナダは南部戦線での他国による兵力増強がなければ
撤退するとも警告、フランスが数百人規模の支援を申し出て態度を軟化している。
米兵7千人の追加派遣が実現すれば、アフガン駐留米軍の規模は4万人に膨れる。
01年の軍事作戦開始後、最大規模ともなる。
同紙によると、アフガンの兵力増強は、イラク駐留米軍の減少につながる可能性もある。
ISAFの規模は現在、兵士4万7千人。
この指揮下には米兵1万6千人が入り、残りの部隊は米中央軍の指揮で別任務に就いている。
(05/03 18:07)
★ ソースは、CNN [米国] とか。
http://cnn.co.jp/usa/CNN200805030025.html