★フランス:アフガン増派、大統領が表明 1000人規模か−−米は「前向き」評価
英国訪問中のサルコジ・フランス大統領は26日、英議会で演説し、アフガニスタン駐留の
国際治安支援部隊(ISAF、約4万3000人)に仏軍を増派すると言明した。サルコジ大統領は、
ISAFを率いる北大西洋条約機構(NATO)にアフガン和平構築戦略を提案したことを
明らかにしたうえで、これが受け入れられることを条件に「来週開くNATO首脳会議で合意すれば、
仏部隊強化を提案する」と述べた。
大統領は演説で「国際テロ組織アルカイダと旧政権タリバン勢力が再び首都カブールに戻る
事態があってはならない」と強調。しかし提案した和平構築戦略の内容や、駐留部隊増派の規模、
派遣先などには言及しなかった。
AFP通信は仏消息筋の話として、増派は1000人強の規模となると報じた。同通信によると、
米国のハドリー大統領補佐官(国家安全保障担当)は「非常に前向きなものだ」とサルコジ
大統領の増派方針を評価した。
英紙タイムズは21日、仏軍の増派先はパキスタン国境に近い東部地域と報じているが、
1000人規模の派兵では実際の治安改善に果たす役割は小さく、象徴的な意味合いに
とどまるとの見方もある。
NATO首脳会議は4月2日から3日間の日程で、ルーマニアの首都ブカレストで開かれる。
戦闘地域への増派を求める米国と、拒否するドイツなどの間で激しい議論が交わされる見込みだ。
毎日新聞 2008年3月27日 東京夕刊
http://mainichi.jp/select/world/news/20080327dde007030031000c.html