【米国】コラム:マケイン氏は実業界の敵か味方か−BusinessWeek [2/21]

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1 ◆Robo.gBH9M @ロボ-7c7cφ ★
★マケイン氏、米実業界の敵か味方か 指名確実となった共和党候補への支持は拡大中

米大統領選挙予備選が行われる中、共和党の大統領候補にジョン・マケイン上院議員
(アリゾナ州選出)が指名されると、米国実業界はどう反応するだろう。

実業界から見て、マケイン氏は矛盾だらけの候補者だ。当初はブッシュ大統領の減税政策に
反対していたのに、今はこの政策の恒久化を支持している。企業ロビイスト規制活動の先頭に
立ちながら、ロビイストから集めた選挙活動資金は大統領候補の中で最も多い。

また経済通ではないことを自ら認めながらも、政府の規制のない、自由競争原理に基づく資本
主義社会を目指すという。中立的立場にある共和党の世論調査専門家ウィット・エアーズ氏は、
「立場のはっきりしない候補者」とマケイン氏を評する。

2月5日の「スーパーチューズデー」で、マケイン氏は指名に向かって躍進。アリゾナ、ニューヨーク、
ニュージャージー、コネティカット、デラウェア、イリノイ、オクラホマなどの主要州で勝利を収めた。
この結果、企業経営者の多くは不承不承ではあるが、マケイン氏支持に回るだろう。(中略)

■過去には企業との対立も
マケイン氏は「アラン・グリーンスパン米連邦準備理事会(FRB)前議長の著書を読んで経済を
勉強中だ」と冗談を飛ばしている。またマケイン氏は以前から、政府と癒着したり、消費者に不利益を
もたらしていると判断した様々な業界や企業を容赦なく糾弾してきた。こうした過去ゆえに、
企業経営者たちが投票にためらう可能性はある。

「マケイン氏が共和党の大統領候補となることがほぼ確実となった今、政府と取引のあるいくつかの
企業は警戒感を強めることだろう」と、共和党ロビイストでマケイン氏を支持するスコット・リード氏は言う。

2001年と2003年にブッシュ大統領が減税を提案した際、マケイン氏は2度とも「減税するなら、政府は
歳出を削減して税収の減少分を補うべきだ」という理由で反対票を投じている。これは同氏が減税の
推進派でないことの表れではないかと懸念する企業経営者もいる。だが今、彼は遊説先で、「減税
政策がこのまま失効すれば、とてつもない増税になる」と訴えている。

2004年と2005年、マケイン氏は共和党の大物ロビイストでワシントンの黒幕と言われたジャック・
エイブラモフ氏の贈賄問題で、上院の捜査の陣頭指揮を執った。エイブラモフ氏は有罪判決を受け、
献金と引き換えに同氏に便宜を図った何人もの議員の名前が明るみに出た。当時マケイン氏は、
一部のロビイストと議員との親密な関係を非難していた。しかし米消費者団体パブリック・シチズンの
報告によると、当のマケイン氏は2008年の選挙運動で59人のロビイストから資金調達の支援を
受けており、その額は候補者の中で最大だ。

マケイン氏は自身を「連邦議会における製薬会社の“天敵”」であるとしている。製薬業界は、
2003年のメディケア(高齢者向け医療保険制度)に関する改革法案を熱心に推進していた。
同法案の成立によって医薬品の支払いは政府負担となり、予算支出が数十億ドルも増えた。

マケイン氏はこの改正案に反対し、「政府が薬価の値下げ交渉をしたり、隣国カナダから
もっと安い医薬品を輸入できるようにすべきだ」と主張した。しかし結局、いずれの提案も
業界ロビイストの強硬な反対により却下された。

■エネルギーやタバコ業界、米保健維持機構とも対立
マケイン氏は地球温暖化問題にも積極的で、CO2(二酸化炭素)排出権制度を提案したが、石油・
ガス業界の一部から反対に遭った。また「CAFE基準」と呼ばれる乗用車向け企業平均燃費基準の
引き上げの支持も早くから表明していた。ある石油・ガス会社のロビイストは、「マケイン氏が
指名されると、共和党、民主党いずれの候補も規制推進派となってしまい、業界としては選択に
困る」と漏らす。

タバコに関しては、マケイン氏は1990年代後半に大規模なタバコ規制法案を提出し、タバコ税の
引き上げ、広告の制限、タバコ業界に対する米食品医薬品局(FDA)の規制権限の強化などを
打ち出した。可決されれば、タバコ業界は25年間で5億ドル以上の打撃を被ると試算された。
同業界は懸命に抵抗し、上院でこの法案を凍結させた。
>>2に続く
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20080220/147593/
2 ◆Robo.gBH9M @ロボ-7c7cφ ★:2008/02/21(木) 09:59:44 ID:???
>>1の続き

マケイン氏は米保健維持機構(HMO)とも対立した。いずれも民主党のジョン・ケリー上院議員
(マサチューセッツ州選出)やジョン・エドワーズ元上院議員(サウスカロライナ州選出)と手を組み、
HMOに関する新たな規制法を提案したのである。

またマケイン氏は民主党のラス・フェインゴールド上院議員(ウィスコンシン州選出)と共同で選挙
資金改革法案も提出している。これは政党への多額の「ソフトマネー献金」(合法的ではあるが、
連邦法で想定された水準を超える資金援助)を規制する内容だった。ソフトマネーの一形態である
意見広告が禁じられれば規制の枠外で選挙に影響を及ぼすことができなくなるため、「言論の
自由が脅かされる」と考える企業経営者も多かった。

企業との争いで最も話題となったのは、米ボーイング(BA)が米国空軍と交わした、空中給油機
100機をめぐる300億ドル規模の契約だろう。マケイン氏は数年にわたってこの契約を問題にし続けた。
米上院商業委員会の委員長として調査を行った結果、マケイン氏は官民癒着の証拠を示し、
空軍の調達担当高官と当時のボーイングCFO(最高財務責任者)は罪を認めた。

この事件はボーイングにとって大変な不祥事だった。マケイン氏の遊説成功について尋ねると、
同社幹部は「大統領候補についてはコメントしない」という同社の方針を楯に口を閉ざした。

■企業献金の行方は?
2007年、企業からの資金集めでマケイン氏がロムニー氏に及ばなかった1つの理由が、
こうした長年にわたる業界との軋轢だろう。政治資金の監視市民団体である米責任政治センターの
アナリストによると、ロムニー氏が84%、マケイン氏が78%と、両氏とも企業献金に大きく依存している。
だが企業から得た総額では、ロムニー氏の3500万ドル超に対しマケイン氏は2100万ドル弱と
遠く及ばない。

加えてロムニー氏は、農業、通信・電子機器、建設、金融、医療、運輸など、ほぼすべての業界で
マケイン氏を上回る資金を集めている(責任政治センター調べ)。マケイン氏が強みを発揮した部門は、
軍需産業と、弁護士及びロビイストだけだ。軍需産業からの献金は、明らかにマケイン氏がイラクへの
米軍増派支持を明言しているためだ。弁護士とロビイストからの献金は、ワシントンで長年築き上げた
厚い人脈によるものだ。

企業からの献金は、選挙戦の候補者の旗色に左右されるのはよく知られている。ロムニー氏が
企業献金を集めたのは、2007年の選挙戦で優勢だったことの表れだ。当時マケイン氏は指名
争いから脱落しかけており、ロムニー氏優位が囁かれていたからだ。両者の力関係が逆転した今、
企業の資金支援も逆転するだろう。

企業経営者の多くは、民主党候補よりも圧倒的にマケイン氏支持に回るだろう。米商工会議所が
最近行った上院議員好感度調査で、マケイン氏は80%を獲得。これに対しヒラリー・クリントン
上院議員(ニューヨーク州選出、民主党)は67%、バラク・オバマ上院議員(イリノイ州選出、
民主党)は55%だった(ロムニー氏は上院議員でないため対象外だ)。

支持者たちはマケイン氏を“今の時代にぴったりの人物”と評し、減税、研究開発費の法人税控除、
貿易とグローバル化の推進、移民による高技能労働者の増強、教育訓練による米国労働者の
競争力強化など、彼の企業寄りの姿勢を称賛している。

「マケイン氏が掲げる政策は米国民にとって有益なものだ。その政策を米国企業が実践するのだ」と、
マケイン氏の上級国内政策顧問を務めるダグラス・ホルツイーキン氏は言う。「マケイン氏は
外交政策同様に、経済問題でも指導力を発揮するだろう」。

マケイン氏の支援者には大企業のトップも多い。米シスコシステムズ(CSCO)のジョン・チェンバース
CEO(最高経営責任者)、米大手証券メリルリンチ(MER)のジョン・セインCEO、米ヒューレット・
パッカード(HPQ)のカーリー・フィオリーナ前CEOなどだ。マケイン氏の遊説にも同行した
フィオリーナ氏は、今年1月にミシガン州の経済団体に対し、「実績はロムニー氏よりはるかに上」と
言い切った。

Eamon Javers (BusinessWeek誌、米連邦議会特派員
3七つの海の名無しさん:2008/02/21(木) 10:33:45 ID:6IZEw1XG
>>1
ヘッドライン失敗してんじゃん
4七つの海の名無しさん:2008/02/21(木) 14:35:59 ID:RYV1Ilr6
敵か味方かって、悪い企業に対しては敵になり、良い企業に対しては味方になる、と書いてある
ほめまくってる提灯記事にしか見えないが、俺もマケイン支持
経済通じゃないみたいだが、経済の方針は間違ってないようだし、
もちろん外交方針は日本にとってもベスト
5七つの海の名無しさん:2008/02/21(木) 14:36:06 ID:Sl80S7fQ
>>1-2
なかなかいいじゃん。
6七つの海の名無しさん:2008/02/21(木) 15:29:37 ID:Sl80S7fQ
[米大統領選2008] マケイン氏に対する情報戦は継続中、今は動かず相手の出方をみよう

…ここにきてマケイン氏の優位はより一層と高くなってきたが、ここからしばらくの間は相手の出方を注意深
  くみて、ムダに動かない戦法が必要になってくる。

テキサス州の予備選の結果をみるまでは、ハッカビー氏の事実上の排除はできない状態にあるので共和党
保守派との距離感は現行どおり適正に保つべきである。

これ以上近付いてもいけないし、離れてもいけない。

また、民主党サイドをみるとヒラリー、オバマ両候補の一本化が確定していない段階なので、オバマ氏を意
識しつつも決定的な批判は避け、政策議論に基いた、より一層の無党派層の取り込みが必要である。

ここはマケイン氏の現在のスタンスをいかにして保つかが重要なところで、ハッカビー氏や民主党候補はそ
れらが揺らぐのを待ち望んでいる。

これまでは情報戦に対して正面から対処するコトによって応戦も可能になったが、現在の立ち回り位置では
別の方法が必要になってくる。

…マケイン氏が揺らぐのを待っている、ハッカビー氏と民主党候補を土俵から叩き落さなければならない。

今は動かず、これまで続けてきたコトを続け、相手が自滅するのを待つしかない…心理戦、神経戦の様相も
ある。

テキサス州の予備選の結果が出るまでは、無党派層、中道勢力との連携を密にしつつも共和党保守派とも
適度な距離感を保ち続ける必要がある。

このへんは力任せではなく、微妙なバランス感覚が要求される。

テキサス州予備選以降の…本選を視野に入れた後半戦の戦術をねっておくのもいいかもしれない。

マケイン氏を勝利に導き、次期大統領に選ばれるために。
7七つの海の名無しさん:2008/02/21(木) 15:56:30 ID:hBDPZeQF
経団連の言うことに盲従する=経済政策

ではないからな。
8七つの海の名無しさん:2008/02/21(木) 21:50:31 ID:7FAaWVhh
マケインて兵隊やってた割にはタバコ嫌いなんだな。
戦場での唯一の娯楽を奪うなよ。
9七つの海の名無しさん:2008/02/21(木) 23:19:50 ID:Sl80S7fQ
[産経] 米大統領選 イラク情勢好転で論点変化 強気マケイン氏…民主守勢(2008年2月21日(木))
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080221-00000102-san-int

【ワシントン=古森義久】イラクでの米軍増派による治安の改善と政治面での民族和解への前進が米国内で
のイラク論議を変容させ、大統領選挙での議論の構図を大きく変えそうになってきた。イラクの軍事、政治両
面での情勢好転が、米国内でこれまで「イラクでの失敗」を大前提にブッシュ政権を非難してきた民主党候補
を論戦での守勢に立たせ始めたといえる。

イラク議会は2月中旬、(1)合計480億ドルにのぼる新予算案(2)10月1日をメドとする地方選挙の実施法
案(3)フセイン元政権関係者などへの特赦法案−を可決した。いずれもこれまで困難とされてきた案件で、そ
の妥結によりシーア、スンニ、クルドの各派間の和解は大幅に進むと期待されている。

米国の共和党大統領選候補ジョン・マケイン上院議員はこの3法案の可決を受けて「民主党のクリントン、オ
バマ両候補はなおイラクでの各派間の政治的和解がないとして早期の米軍撤退を求めているが、これら法案
の可決はその和解の証しだ。イラク情勢は軍事、政治両面で好転しており、期限つきの米軍撤退はその好転
を突き崩す」と民主党側を批判した。

マケイン氏のこうした強気の発言の背後には、同氏が強力に支持したブッシュ政権のイラクへの米軍増派に
よって治安が大幅に改善されたという実績がある。現地の多国籍軍の発表では、昨年夏から今年1月までに
イラク全土でのテロ攻撃は70%以上も減り、首都バグダッド周辺での宗派間の争いやテロ勢力による攻撃も
約90%減った。

民主党はこれに対しブッシュ政権のイラク介入自体を失敗として非難してきたため、軍事面での情勢好転は
ほとんど論評せず、「政治的和解が進んでいないからイラク民主化は失敗」(民主党のナンシー・ペロシ下院
議長)と断じる向きが大方だった。ところが今回、その政治面でも前進があったため、民主党側は論戦で守勢
に立たされた観がある。
10七つの海の名無しさん
(>>の続き)
イラクでの政治面での前進については、ブッシュ政権のイラク政策を激しく非難してきたニューヨーク・タイムズ
でさえも2月14日の社説で「イラクでの(いくらかの)前進」と題し、「前進」という語にあえてかっこ付きで「いくら
かの」という言葉を添えながらもそれを認めた。

同じ民主党寄りのワシントン・ポストも13日付社説で「イラクはゆっくりとだが、激しい混乱ではなく、安定に向
かって動いている」と認めた。そのうえで同社説は民主党のオバマ、クリントン両氏ともに「イラクに関して時代
遅れで独断的な見解を変えようとせず、イラクの変化した情勢が両候補の早期の米軍撤退構想に修正を必要
にしたことを頑迷にも認めようとしない」と痛烈に批判した。

同社説はまた「米軍がイラク現地で成功をもたらしているちょうどその時期に、米国の国内政治に押されて期
限をつけ、自動的に米軍を引き揚げようとすることは無謀であり危険だ」と論じた。

こうした民主党寄りの大手マスコミが相次いでイラク情勢の好転を認めただけでなく、民主党候補の早期撤退
論に批判を表明するに至ったことは、米国のイラク論議に大きな変化が出て、大統領選挙でのイラク論争も基
礎の構図が変わってきたのだといえよう。