タクシン前首相の妻のポジャマン氏が8日朝、香港発のタイ国際航空便でタイに帰国した。
同氏は空港到着後、バンコクの最高裁判所に直行し、国有地購入に関する汚職容疑で
出頭、保釈金500万バーツで保釈された。午後には不動産会社SCアセットをめぐる
証券取引法違反容疑で法務省特捜局に出頭し、100万バーツで保釈された。
ポジャマン氏はタクシン氏が首相在職中だった2003年に、バンコク都心に近い
地下鉄沿線の土地5.3ヘクタールをタイ中央銀行の競売で取得した。
落札額は市価を大きく下回る7.7億バーツだった。検察は、公的機関と現職の
首相夫人の取引で汚職防止法違反に当たるとして、昨年6月にタクシン夫妻を起訴した。
SCアセットはタクシン一族が設立、2003年にタイ証券取引所(SET)に上場したが、
新規株式公開(IPO)の際にタクシン夫妻が実際の持ち株数を過少申告した疑いが
持たれている。
タクシン氏は2006年9月、国連総会出席のためニューヨークに滞在中にクーデターで
政権を追われた。その後、主に英国に滞在し、タイには一度も帰国していない。
ポジャマン氏は軍事政権による訴追の動きが強まった昨年半ばにタイを離れ、
タクシン氏と英国で暮らしていた。昨年末の下院選挙でタクシン派の政党、
パランプラチャーチョン党(PPP)が勝利し、連立工作が大詰めを迎えたことから、
タクシン氏の代理人として、最終的な調整に乗り出すもようだ。
ソース(newsclip.be):
http://www.newsclip.be/news/2008108_017149.html