1997年以来増加の一途をたどっていたニューヨーク市立学校の校内暴力被害が、
このほど発表された2005年調査で8年ぶりに減少に転じた。かつて全米有数の
犯罪都市だった同市も近年は凶悪事件が減少。
ブルームバーグ市長が推進する治安対策の効果が教育現場にも浸透している
証左だが、銃を校内に持ち込んでいる実態も明らかとなり、決して安全とは
言い切れない状況だ。
同市保健・精神衛生局が13〜19歳の公立学校生徒を対象に実施した
アンケート結果によると、校内暴力の被害に遭った割合は03年の18%から
05年は14%へと減り、全米平均に並んだ。
ただ、校内への武器持ち込み経験は7%と01年以降ほぼ横ばいで、
「学校に銃を持っていった」との回答も4%あった。ささいな言い争いが
殺人や傷害事件に発展する可能性が高く、05年中の校内暴力による
死者数は60人に達した。
このため、「安全でない」ことを理由に学校を欠席したことがある生徒の
割合は9%を占め、特に黒人女子は12%と他の人種に比べて多かった。
同市ブロンクス地区の元教員は「(日本人には)想像できないほど劣悪な
環境だ」と話している。
ソース(時事ドットコム):
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2007122900154