EU改革条約:27カ国首脳が署名 「大統領」や「外相」職を新設、組織強化目指す [071214]

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EU改革条約:27カ国首脳が署名 「大統領」や「外相」職を新設、組織強化目指す

 【ブリュッセル福原直樹】
欧州連合(EU)に加盟する27カ国の首脳は13日、今年後半の議長国ポルトガルの首都リスボンで、
将来のEUの枠組みとなる「改革(リスボン)条約」に署名した。EUが今後、約30カ国に拡大することに備え、
「大統領」や「外相」職を新設するなど、条約は民主的、効率的な組織運営、外交力の強化などを定めた。
各国の批准を経て09年前半の発効を目指す。

 前身にあたる欧州憲法は05年のフランス、オランダの国民投票で批准が否決され、発効できなくなった。
このため、EU加盟各国は今年10月、欧州憲法の重要部分を抽出した改革条約案を
EUの基本条約として採択した。
EU歌・旗の設置などの条文は欧州憲法から削除されている。

 新条約ではEUの「大統領」にあたるEU首脳会議常任議長(任期2年半)、
「外相」に相当する外交・安全保障政策担当上級代表のポストが新設される。
EUの内閣にあたる欧州委員会の委員数や、欧州議会の議員数を削減して機構のスリム化が図られ、
民主的な意思決定を目指して各国の人口比に見合った多数決方式も導入した。

 EUには法人格が付与され、国際機関に加盟できるようになる。新条約下では、
27カ国とされていた加盟国数の上限が撤廃され、クロアチアなどの新規加盟に道が開かれる。

 発効には全加盟国の批准が必要。欧州憲法が未発効となった教訓から、
アイルランドを除く各国は議会手続きで批准する予定だ。

 国民投票を来年実施する予定のアイルランドでは国民の25%が新条約支持だが、
62%が態度を決めていない。

 ◇各国利害配慮、空洞化も

 「条約は必要だが、不十分な点が多い」(仏紙ルモンド)。
そう指摘されるように、欧州連合(EU・27カ国)の加盟国首脳が13日に署名した改革条約には、
各国の利害に配慮し過ぎた結果、詰めの甘さを残したという問題点がある。

 例えば、条約はEU市民の広範な人権を規定したが、英国やポーランドにはこの規定の順守を義務付けない
「抜け穴条項」を設けた。交渉過程で両国が「スト権の制限や、家族倫理などを定めた国内法などと矛盾する」
と主張したためだ。

 一部の加盟国に特権を認めたことは他国の不満を呼び、条約の空洞化を招きかねない。

 また、外交政策の策定でも英国の主張などを踏まえて各国に拒否権が与えられた。
今後、重要な国際問題でEUの外交政策がまとまらない可能性もある。

 「政治家が市民に諮らず、勝手に決めた」との批判もある。
欧州議会では12日、英国出身議員など100人が「批准には国民投票が必要」と訴えた。

 来年に国民投票を予定しているアイルランドで批准が否決されれば、
欧州統合の歩みは再び足踏み状態に陥る。

 EUをめぐる意見対立の背景には、「連邦国家」を志向するのか、「主権国家の連合体」にとどめるのか
の見解の違いがある。各国首脳がEUの未来像を明示できない場合、市民の「EU離れ」が加速する可能性が高い。

 ◇リスボン条約・骨子
 一、EU「大統領」、「外相」を新設
 一、加盟国数の55%以上、EU総人口の65%以上を条件に多数決
 一、少数意見尊重条項の設置
 一、欧州委員会、欧州議会の定数を削減しスリム化
【このあと省略】
毎日新聞 2007年12月14日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/world/europe/archive/news/2007/12/14/20071214ddm007030040000c.html
2七つの海の名無しさん:2007/12/15(土) 07:54:54 ID:KECcTr0s
2222222222222222222222222222
3七つの海の名無しさん:2007/12/15(土) 08:55:18 ID:qYHF1nja
>一、欧州委員会、欧州議会の定数を削減しスリム化

ムスリム化にみえた
4七つの海の名無しさん:2007/12/15(土) 09:34:18 ID:ilJQsLWc
>民主的な意思決定を目指して各国の人口比に見合った多数決方式も導入した。

心地の良い響きの修飾が文にされているが
いいのかこれは
5七つの海の名無しさん
>発効には全加盟国の批准が必要。欧州憲法が未発効となった教訓から、

教訓っていうのかな。
都合よくってことだよね。