★チャド子ども誘拐未遂事件、子どもたちの今
フランスの援助団体「ゾエの箱舟(Arche de Zoe)」がチャドからフランスに連れ出そうとする
ところを保護された子どもたち103人が収容されているチャド東部アバチェ(Abeche)の孤児院では、
サッカーで遊ぶ男の子たちの元気な声がひびく。
男の子81人、女の子22人が収容されているこの孤児院を5日訪問したAFP記者が目にしたのは、
猛暑の中、サッカーに興じる子、ハエが飛び交う小屋の中で昼寝をする子、恥ずかしげにこちらを
見つめる女の子たち。みな一様に自分の身に何が起きているかを理解していない様子だ。
ソーシャルワーカーのAbsitaさんが、子どもたちの中でいちばん年少の、生後13か月のタヘール
(Taher)ちゃんを抱きかかえる。タヘールちゃんは兄弟2人とともに「ゾエの箱舟」に連れ去られそうに
なった。「これはれっきとした誘拐だ」とAbsitaさんは怒りをあらわにする。
Absitaさんによると、タヘールちゃんには母親がいる。他の子もたいていは親がいるということで、
「子どもたちはスーダン・ダルフール地方から逃れてきた孤児だ」とする同団体の主張と矛盾する。
■見知らぬ人におびえる子どもたち
国連(UN)機関が運営するこの孤児院に5日、アラブ首長国連邦のドバイに本拠を置くNGO
「Dubai Cares」の使節団がやって来た。チャド政府や国連と連携しながら、子どもたちを親元に
帰す活動を支援し、学費を援助するという。
使節団には3人の医師も同行し、かぜの症状や鼻血を出している子ども6人を診察した。いずれも
深刻な病気ではないという。
子どもたちのために食糧、衣料品、薬品を携えてきた使節団。しかし子どもたちが目を輝かせたのは、
彼らが持参したおもちゃだった。男の子たちはボールという思いがけないプレゼントを目にして奪い
合いとなった。
だが、しばらくすると子どもたちの目からは大粒の涙が。彼らを世話している地元の人々によると、
「また連れ去られるのでは」との恐怖から、見知らぬ人におびえるのだという。
■フランス人メンバー6人の裁判は「チャドで」と州知事
事件では「ゾエの箱舟」のフランス人メンバー6人とフランス人ジャーナリスト3人、スペイン人客室
乗務員4人を含む欧州人17人が、103人の子どもをチャドからフランスへ密出国させようとしたとして
拘束され、誘拐罪と共謀罪で起訴された。
その後、フランス人ジャーナリスト3人とスペイン人客室乗務員4人については不起訴処分となり、
4日に釈放されて帰国したものの、残り10人は首都ヌジャメナ(N’Djamena)で拘束されたままだ。
起訴されたフランス人メンバー6人について、ウアダイ(Ouaddai)州の州知事は、「事件はチャドで
起こったのだから」フランスではなくチャドで裁かれると強調した。また、この事件でチャドとフランスの
関係が悪化したかとの問いには「ノー」と答え、「悪意のあるあの組織とチャド人の間の問題だ」と
語った。
(c)AFP/Lydia Georgi 2007年11月06日 19:36
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2307949/2318300 【チャド】仏NGOの手から保護された子どもたち、「孤児ではなかった」と判明[071102]
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news5plus/1194027867/ 【チャド】警察、養子として子供100人超を連れ出そうとした仏人ら逮捕 [10/26]
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news5plus/1193386317/