「奴隷所有で初の逮捕 モーリタニア、対策本格化」
アフリカ北西部モーリタニアで、奴隷として10代の少年少女に無報酬の労働を強い、
教育を受けさせなかった疑いで2人が逮捕された。AP通信が1日までに報じた。
現在も数千人から数万人が奴隷状態にあるとされる同国で奴隷所有に関連する逮捕は初めて。
人権団体などから国際的非難を受ける同国政府がようやく本格的な対策に乗り出した。
2人は同国中部の男性(51)とその母親(85)。10月29日に逮捕された。
16歳の少女と14歳の少年を無報酬で家畜の世話などに従事させ、教育の機会を
与えていなかった疑い。少女と少年の母親は10年以上前に脱走し、2人の解放を
求め続けていた。
モーリタニアでは古来、支配層のアラブ系住民が黒人住民を奴隷として使役してきた。
奴隷所有は1981年に禁じられたが、84年以降長期独裁を続けたタヤ政権は制度廃絶の
具体策を取らなかった。2005年のクーデターで政権を奪取した軍事評議会が過去の
因習との決別を表明。民政復帰後の今年8月、奴隷所有に最高10年の禁固刑が設けられた。
地元人権団体のメサウド代表は、逮捕された2人の訴因が奴隷所有ではなく児童の
権利阻害などであることを問題視。奴隷所有の罪で訴追するよう求めている。
引用元:MSN - 産経新聞 (共同通信)
http://sankei.jp.msn.com/ (2007.11.1 17:28)
http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/071101/mds0711011728000-n1.htm ▽参考:モーリタニア・イスラム共和国 (外務省 各国・地域情勢)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/mauritania/index.html