★アルゼンチン大統領選、現職夫人が独走…夫婦で勝利宣言
任期満了に伴うアルゼンチン大統領選は、28日に投開票が行われ、中央選管の中間集計
(開票率46・3%)によると、キルチネル現大統領夫人で上院議員の中道左派クリスティナ・
フェルナンデス氏(54)(正義党)が得票率43・7%でトップとなり、2位候補を20ポイント以上
引き離した。
同日夜、ブエノスアイレス市内のホテルに設けられた会見場に姿を見せたフェルナンデス氏は、
感極まった表情で「歴史的な大勝を飾ることができた。国民の皆さん、ありがとう」と高らかに
勝利宣言した。
同国での女性大統領誕生は、ペロン元大統領の3番目の妻イサベル夫人に次いで2人目だが、
選挙で選ばれるのは初めて。夫婦間で民主的に政権が引き継がれるのは、世界でも極めて珍しい。
フェルナンデス氏は、国会議員として18年のキャリアを誇る。夫と二人三脚で政治の道を歩む姿に、
外国メディアから「アルゼンチンのヒラリー(クリントン米上院議員)」と呼ばれる。国内では、今も
国民的人気を誇るペロン元大統領の2番目の夫人エバになぞらえ、「エビータの再来」と言われる。
中間集計によると、市民連合のエリサ・カリオ前下院議員(50)が21%の得票で2位。しかし、
同国では、トップの候補が45%以上を得るか、40%以上の得票で2位に10ポイント以上の差を
付けると、第1回投票で当選が決まる。
選挙戦でフェルナンデス氏は、同国経済を立て直したキルチネル大統領の人気に乗って、「路線
継承で同国を一層、発展させる」と主張。党派の枠を超えた選挙連合を組織し、幅広い支持を集めた。
(2007年10月29日13時40分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20071029it05.htm