シリアは北キプロストルコ共和国(以下北キプロス)に対して行っている出入港停止措置を撤廃し、
マゴサ−ラタキア港間で定期的なフェリーボートの運航を開始することを決定した。
北キプロスは国際的孤立を是正するため欧州連合の行動を待つ中、シリアの(好意的な)サインを
受けた。シリア側は北キプロスのパスポートを認め、ビザも求めない予定だ。
フェリーボートの運航に関する外交交渉は非常に秘密裏に進められた。トルコもこの交渉に
加わるとともに、北キプロスのトゥルガイ・アヴジュ外務大臣は先週ダマスカスに行き、この件に
関する協定に署名した。
(北キプロスの)マゴサから(シリア北部の)ラタキアへの初めての航海が明日行われる。初回は
一般旅客を乗せず、ラタキア港へ記者たちを連れて行く。シリアと合意に達した協定によって、
旅行するトルコ系住民は北キプロスのパスポートで入国ができるようになる。またシリア側は
ビザも要請しない予定だ。マゴサ−ラタキア間の所要時間は3時間である。定期的な運航が
どれくらいの間隔で行われるかは、旅客の利用状況を見て決定される。
昨年アゼルバイジャンも、北キプロスの孤立改善を目的に、バクー−レフコシャ(ニコシアの
北キプロス側区域)間の直行便の開始を企画した。しかし記念飛行が行われた後、アゼルバイジャンは
南キプロス(キプロス共和国)が欧州連合を通して行った圧力に耐えかね、撤回した。海路運航を
始めたシリアに対しても南キプロスの反発が予想されている。
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/html/pc/News20070922_133208.html