ミャンマーの僧侶による反政府デモは24日、最大都市ヤンゴンで10万人以上が参加し、1988年の
民主化要求運動以来最大の規模となった。一方、軍事政権は、同日夜の国営放送で、デモを先導する
僧侶に対し強硬措置で臨むことを初めて明らかにし、これ以上のデモ拡大を容認しない姿勢を示した。
今後、軍政による僧侶の拘束も予想され、情勢は一層の緊迫局面を迎えた。
在ヤンゴン消息筋によると、トゥラ・ミン・マウン宗教相が24日、同国仏教界で最も権威のある高僧らと面会。
「抗議デモは高僧の教えに背くもので、矯正されないのであれば(軍政が)法に基づいた措置を取る」と説明し、
高僧は了承したという。また、「国民は(犠牲者が出た)88年の再来を望んでいない」とも述べ、現段階では、
僧侶に対し直接武力を行使する考えがないことも示したという。
同筋によると、ヤンゴンではこの日、僧侶と市民らが、NLD(国民民主連盟)本部事務所前や、88年の
民主化運動の舞台となり現在は封鎖されている大学付近などを行進、中心部の幹線道路の交通は
マヒ状態に陥った。女優ら国内の著名人も駆けつけ、僧侶に食糧や水を寄付。参加した市民の一部は
涙を流しながら民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーさん(62)の解放を訴えた。
スー・チーさんが書記長を務めるNLDのメンバーの一部もデモに参加。軍事政権の治安当局はデモに対し直接の
鎮圧行動を控え、デモも24日夕には平穏に終了したが、ヤンゴン市内では事態緊迫化を受け、警備態勢が着々と
強化されている。軍政は近く、新首都ネピドーで会合を開き、デモへの対策を協議する予定だという。
ソース 読売新聞 2007年9月25日1時40分
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070924it12.htm 関連スレは
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