イスラム過激派ハマスが支配するパレスチナ自治区のガザで、抗議デモを規制
したり取材を妨害したりするハマスへの批判が高まっている。
世論調査では、対立する穏健派ファタハの支持率がハマスを上回るようになった。
6月の戦闘でハマスに敗れたファタハの支持者は8月31日、ガザ各地でハマス
への抗議デモを行った。ハマスの治安部隊は、投石があるとデモ参加者をこん棒
で殴ったり足でけったりし、計約20人が負傷した。
取材中のフランス人記者ら2人が一時拘束された。
その1週間前に初めて行われたデモでは、撮影していたフランス通信やロイター
通信、ガザの地元メディアなどが治安部隊にビデオカセットを押収された。
ガザ記者組合のアブエルーン書記長は「ファタハが主流派でハマスを弾圧していた
96年ごろは、弾圧の現場を取材してもファタハからカメラなどを押収されること
はなかった。ハマスは我々を敵視し、報道の自由を奪っている」と非難。
ハマスの目的について「治安を掌握しているところを世界中に見せたいので、混乱
した場面を隠したいのだろう」と述べた。
ガザのアズハル大学のアブサダ准教授(政治学)は「ハマスはガザ制圧後、デモ
や報道の妨害だけでなく、ファタハの応援歌を流した結婚披露宴まで中止させた。
やり方が稚拙だ。また、デモの弾圧は我々パレスチナ人に対するイスラエル軍の
行動を思い起こさせ、支持をかなり減らすだろう」と見ている。
最新の世論調査によると、ハマスの地盤のガザでも、ファタハの支持率は37.5%
なのに対し、ハマスは28.4%と人気に陰りが見られる。
一方、ガザの企業経営者協会のシャワ代表によると、ハマスのガザ制圧後の封鎖
で人道援助を除く物資の輸出入が完全に止まり、縫製などの工場の9割以上が
閉鎖、6万人以上が失職した。
「余裕ある人はガザを脱出して外国へ行けるけれど、大多数の貧困層はとどまり、
ハマスにすがって生きるしかない」。
シャワ代表は、イスラエルの封鎖がこのまま続けば住民は反発を募らせ、ハマス
への支持が復活するとの見通しを示した。
ニュースソース:朝日新聞
http://www.asahi.com/international/update/0902/TKY200709020115.html 関連スレ
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http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news5plus/1188721088/l50