アフリカ西部のシエラレオネで11日、内戦終結後2度目となる大統領選挙と議会選挙が
行われた。監視にあたった国際選挙監視団は12日、選挙は国際基準に沿った自由で
公正なものだったことを強調したが、対立する2大主要政党はともに、相手陣営による
暴力行為や不正投票が行われたと主張している。
今回の選挙は、同国が真に内戦から脱却できるかどうかを問う試金石となった。投票
結果の一部は12日に発表される予定だったが、同国選挙管理委員会のChristiana
Thorpe委員長は開票結果について、これから「処理」すると語り、公式発表がいつに
なるかの明言を避けた。開票報告は、投票後12日以内に行うことが法律で
定められている。
欧州連合(EU)が派遣した選挙監視団のMarie-Annie Isler Beguin団長は「投票の管理は
非常にうまくいった」としながらも、対立陣営が結果の受け入れを拒む可能性があることを
懸念すると表明。「各政党の反応を見極めなければならない」との見方を示した。
また、西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)監視団のSeth Obeng団長は、「投票の
プロセスは自由、平和かつ信頼できるものだった」と評価した。
現地の100以上の市民団体や非政府組織からなるNational Elections Watchは、今回、
監視要員5400人を送り込み、「あらゆる基準に照らして平和裡におこなわれた自由、
公正かつ信頼できる選挙だった」と評価している。
しかし、大統領選で事実上の一騎打ちとなった与党シエラレオネ人民党(Sierra Leone's
People's Party、SLPP)のソロモン・ベレワ(Solomon Berewa)候補と、全人民会議党
(All People's Congress、APC)のアーネスト・コロマ(Ernest Koroma)候補は、相手陣営に
不正投票や脅しがあったと非難の応酬を展開。
SLPPの広報官が、「候補者や支持者、党職員に対する個人的攻撃があり、党指導部では
衝撃と驚きをもって受け止めている」とコメントする一方、APCのVictor Foh幹事長は「不正
投票の証拠がある」と述べ、「もし彼らがこの国の民意をゆがめるようなことがあれば、戦乱の
時代に逆戻りしてしまうだろう。彼らは選挙での敗北を恐れているのだ」と語った。
結果は大接戦となることが予想されるが、いずれも、第1回の投票で勝利を決めるのに
必要な55%の得票率には及ばないとみられる。Independent Radio Networkによる非公式
集計では、議会選で元与党のAPCが、現与党のSLPPをリードしている模様。今週末には、
公式の中間結果が出される見込みだ。
(c)AFP/Susan Njanji 2007年08月13日 13:25
http://www.afpbb.com/article/politics/2267011/2018698 【シエラレオネ】PKO撤収以降、初の大統領・議会選=政情安定化の試金石[08/11]
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news5plus/1186827921/ 【日本】アフリカのシエラレオネの債務38億円を免除することで合意 日本政府[08/01]
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news5plus/1186023007/