国営ロシア・テレビのニュース番組に映像の“捏造(ねつぞう)疑惑”が相次いでいる。
ロシアの北極調査隊が今月2日、北極点直下の深海底に国旗を立てた際の報道には
ジェームズ・キャメロン監督の有名映画「タイタニック」の映像が使われていた疑いが浮上した。
ロシア・テレビは深海潜水艇「ミール」による北極海底調査について伝えた際、
画面左上に「北氷洋」のキャプションを掲げた状態で青々と輝く海底の映像を挿入。
英ロイター通信がこの画像を配信したところ、
フィンランドに住む13歳の少年に映画の一こまだと指摘された。
同テレビは露紙ノーバヤ・ガゼータに「ロシア海洋学研究所の資料を使用した。
(番組内で)これが新しい映像だとは言っていない」などと説明している。
ロシア・テレビは先月30日のニュース番組でも、コンピューター・グラフィックスを
使って制作した“英紙タイムズの1面”を放映。英国に亡命した反プーチン政権の政商、
ベレゾフスキー氏について伝えた際、同氏を批判したタイムズ紙別冊のコラムが
あたかも1面トップに掲載されたかのような印象を与えた。
同テレビは産経新聞の取材に対し「キャスターは記事が1面に掲載されたとは言っていない。
視聴者に分かりやすく伝えるためにコンピューター・グラフィックスを使用した」と釈明したものの、
タイムズ紙側は不快感を表明している。
http://www.sankei.co.jp/kokusai/world/070812/wld070812000.htm