みなさんも「そうだったのか」とひざをたたいたことだと思う。友人が太っていると本人も
肥満になりやすい。そんな内容の米学者グループの論文だ。
「オレが太っているのはアイツのせいだったのか」。そう思った人が多いのではないか。
権威ある「ニューイングランド医学ジャーナル」に載った論文だから、もちろんまじめで
信頼するに足るものだろう。太った人の夫(妻)が太る確率は37%、兄弟だと40%。
友人だと57%にもなるそうだ。
理由は分からないが、友人が太っていると「まあ、いいか」と肥満を許容してしまうらしい。
タガが緩んでしまうわけだ。ありそうなことである。
国家レベルでも同じではないか。カナダは4月、温室効果ガスの削減にむけた京都議定書の
約束を履行できない、と「京都」からの離脱を表明した。
カナダの削減目標は日本と同じ6%。すでに30%も増加しており、とてもムリな状況だった。
このような事態に至ったについては、いろいろ理由があるだろう。しかし、心理的に「友だちも
京都をやる気がないから」というのが大きいのではないか。
友だちとは、南隣の米国のことである。そして英連邦の仲間である豪州。両国とも京都
議定書を批准すらしなかった。
日本の官僚の中には「カナダは相当前から、まったくやる気がなかった」と言う人もいる。
目標達成に必死な日本を見て、けげんそうにしていたそうだ。
わが国は目標達成をあきらめていない。企業のしりをたたくだけでなく、国民運動も一段と
強化する。ただ、容易に達成できる状況ではない。
6%削減の期限は2012年。もし、本当に約束を守ろうとすれば、最終的には「京都
メカニズム」という手段で、外国から削減枠を買うほかないだろう。京大経済研究所の
一方井誠治教授の試算によれば、1兆2000億円の国費を要する可能性がある(「世界」9月号)。
仮定の多い計算だが、約束を厳守するには巨額の税金が必要になることは確かだ。
そこまで律義にやる友人が他にいるのか。決断する際は一度、冷静に見回してみよう。
http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/wadai/ushioda/news/20070812ddm008070163000c.html 【米国】世界のCO2排出、2030年には59%増 中印など高い伸び EIA統計[5/22]
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news5plus/1180069053/ dat落ち