【パキスタン】籠城の舞台「赤いモスク」「マドラサ」─旧政権に近い、イスラム過激派の拠点だった[07/07/12]

□籠城の舞台「赤いモスク」「マドラサ」　イスラム過激派の拠点だった

　籠城（ろうじょう）事件の舞台となった「ラル・マスジード」（通称＝赤いモスク）や傘下の
マドラサ（神学校）は、宗教施設というにとどまらず、イスラム過激派武装勢力の拠点にも
なっていたことが鮮明になってきた。パキスタンのムシャラフ大統領も、首都イスラマバード
中心部で、この複合施設を根城に宗教警察まがいの行動に出始めた過激派をこれ以上放置すれば、
政権の威信にかかわるとみて武力鎮圧に踏み切ったようだ。（岩田智雄）

▽女性・子供、安否に懸念

　赤いモスクは１９６０年代に建設された。当時の指導者マウラナ・アブドラ師は７７年に
クーデターで実権を握ったジアウル・ハク陸軍参謀長（後に大統領）に近く、モスクは政府要人に
好まれ、イスラム過激派を養成した軍統合情報部（ＩＳＩ）のメンバーも祈りのため通っていたという。

　９８年、マウラナ・アブドラ師が暗殺されると、息子のマウラナ・アブドル・アジズ師が後継。
今回の事件を主導し、射殺されたアブドル・ラシド・ガジ師はアジズ師の弟で、兄に次ぐ指導者だ。

　ガジ師は、ムシャラフ政権が協力したアフガニスタンでの米国主導の対テロ軍事行動を批判、
２００４年には、国際テロ組織アルカーイダ掃討作戦で死亡した兵士を殉教者として扱わないとの
ファトワ（イスラム法学裁定）を出し、同政権との対立が決定的となった。

　モスクには武装闘争組織のメンバーもいたとされ、軍報道官によると、モスク内からは機関銃、
ロケット砲、地雷、仕掛け爆弾など大量の武器弾薬が発見されている。

　掃討作戦は終了したものの、過激派が「人間の盾」にしたとされる女性や子供の安否が懸念
されている。特殊部隊の突入前、ガジ師は女性を含む神学生７０〜８０人が軍の発砲で死亡した
とか、３００人以上が犠牲になったと地元メディアに述べていた。これに加え、強行突入で
モスクの複合施設内で激しい戦闘が行われたからだ。

　政府はガジ師の主張をすでに一蹴（いっしゅう）している。アジズ首相は記者団に、女性や
子供の遺体はこれまで一切見つかっておらず、「女性の大きな集団は同じ場所にいて、一緒に
施設の外に出た」と述べ、懸念を否定している。

　また軍報道官はロイター通信に、「（女性と子供の死者は）私が知る限りいない。誰も殺害
されなかった。それが、主な戦略の１つだった」と述べた。

　しかし当局側の発表内容に首をかしげる向きも少なくなく、今後、大量の死者が確認されれば、
ムシャラフ政権は内外から厳しい批判を浴びかねない。

出典：産經新聞　SankeiWEB　(2007/07/12 03:33)
http://www.sankei.co.jp/kokusai/world/070712/wld070712002.htm

画像：１０日、パキスタン中部のムルタンで、軍によるイスラマバードのモスク掃討作戦に抗議する学生たち（ロイター）
http://www.sankei.co.jp/kokusai/world/070712/wld070712002-1.jpg

click here to learn more：
【パキスタン】死者数や戦闘状況などで食い違い　“赤いモスク”篭城 [7/11]
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news5plus/1184127407/l50
【パキスタン】“赤いモスク”過激派なお抵抗　大統領批判の声高まる[7/11]
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news5plus/1184127188/l50
【パキスタン】“赤いモスク”立てこもり、指導者ガジ師含む約60人が死亡[07/07/11]
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news5plus/1184111179/l50
【パキスタン】“赤いモスク”主導のガジ師「原理主義ではない」 [7/10]
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news5plus/1184073605/l50
【パキスタン】特殊部隊が“赤いモスク”ほぼ制圧、双方の２６人死亡─隣接の神学校では攻防続く[07/07/10]
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news5plus/1184040624/l50

鮮明になってきた、ってこの記者の頭の中でだろ。
親米ムシャラフに対する姿勢ですら数年前から鮮明なのに何言ってんだろね。

ぬ