欧州自動車工業会(ACEA)が14日発表した5月の統計によると、マルタとキプロスを除く
欧州連合(EU)25カ国と欧州自由貿易連合(EFTA)3カ国を合わせた28カ国の新車登録台数は
144万2,518台となり、前年同月比1.6%縮小した。EU新規加盟国が好調だったものの西欧諸国の
不振が目立ち、4カ月連続でマイナスを記録している。
主要5カ国はイタリアの7.3%増を除き、すべて縮小した。ドイツが11.1%のマイナスに沈んだ
ほか、英国とフランスはそれぞれ2.2%、2.8%減少。スペインは0.2%落ち込んだ。
片や中東欧10カ国は合わせて10万4,904台と11.1%増加し、5カ月連続で拡大した。ハンガリー、
スロバキア、チェコがそれぞれ20.1%、9.4%、3%減らしたものの、市場規模の大きいポーランドは
26.1%伸ばした。バルト3国は57.1%増のリトアニアを筆頭に、いずれも2けた台のプラスを
確保している。
メーカー別では、トヨタがグループで2.6%減少。「トヨタ」は1.8%、高級車「レクサス」は19.5%
落ち込んだ。日産と三菱はそれぞれ16.8%、4.4%減らし、マツダは3.7%後退している。一方、
ホンダは12%拡大。スズキは4.3%増加した。
ドイツ勢では欧州最大手のフォルクスワーゲン(VW)がグループで2.5%のマイナス。主力の
「VW」ブランドが5.4%減少したほか、スペイン子会社「セアト」が5.2%落ち込んだ。逆に傘下の
高級車「アウディ」は4.7%、チェコの「シュコダ」は0.4%伸ばしている。
ダイムラー・クライスラーは2.4%増。中核の高級車「メルセデス・ベンツ」が1.7%、北米部門
「クライスラー」が13.7%増やした。しかし超小型車「スマート」は2.3%のマイナスだった。
BMWは5.6%拡大した。「BMW」が3.5%、「ミニ」が18.6%伸ばしている。
仏メーカーは明暗が分かれた。ルノーがグループで8.4%のマイナスだった一方、ライバルの
PSAプジョー・シトロエンは2.8%増やした。伊フィアットは主力の「フィアット」が7.9%増、
「ランチア」が3.1%増と好調で、全体でも5.7%のプラスだった。ただ「アルファロメオ」は5%
減らしている。
米国勢はフォードがグループで1.1%減少。ゼネラルモーターズ(GM)も8.9%落ち込んでいる。
ソース(NNA・ヤフー)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070615-00000013-nna-int