【6月14日 AFP】 マニラ(Manila)地方裁判所は13日、故フェルディナンド・マルコス
(Ferdinand Marcos)フィリピン元大統領の妻イメルダ・マルコス(Imelda Marcos)氏(78)の
脱税容疑について、「証拠不十分」として無罪判決を下した。
イメルダ夫人は、1985年の所得税3373万4000ペソ(約8900万円)や、1989年に
マルコス元大統領が死亡した際の相続税570万ペソ(約1500万円)などの申告漏れで、
起訴されていた。
これに対しイメルダ夫人は、「(人民革命でマルコス元大統領がマラカニアン宮殿を追われた)
1986年2月に一家でハワイ(Hawaii)に亡命したため、督促状を受け取っていない」と反論。
マニラ地裁はこの主張を認め、故意に脱税したことを示す証拠がないとした。
検察側の証拠は不十分で、夫人のすべての容疑について故意を立証できない」
(Rosal Samson Tatadマニラ地裁判事)
地元紙インクワイアラー(Philippine Daily Inquirer)電子版によると、判決を受けたイメルダ夫人は、
「マルコス家の正義が勝った。神に感謝する」と述べた。
マルコス元大統領は、在任中の1972年に戒厳令を布告して以降、独裁化。
約20年続いた独裁政権下で、マルコス一族は約100億ドル(約1兆2000億円)の公金を横領したとされ、
500件以上の刑事、民事訴訟が起こされている。(c)AFP
ソース:AFP 2007年06月14日 13:22 発信地:マニラ/フィリピン
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2239248/1691195