インドネシアのテロ対策当局者は12日、同国のテロ黒幕で国際テロ組織アルカイダと関係がある
「ジェマア・イスラミヤ(JI)」の軍事部門の最高責任者を逮捕したと述べた。アブ・ドゥジャナ容疑者で、
ジャワ島中部で最近拘束したテロ容疑者7人の中に含まれていた。これが事実なら、
JIには大きな痛手になるのは確実だ。
JIは2002年にバリ島のディスコなどで起きた連続爆弾テロなどインドネシア内で発生した多数のテロに
関与している。アルカイダから資金援助、要員派遣の支援を受けていたが、現在の関係ははっきりしない。
インドネシア当局は外国人観光客ら計202人が死亡したバリ島事件など受け、JI捜査を強化。一部の指導者を
逮捕したが、逃亡を依然続けている幹部もいる。その後、組織内で一般市民を巻き込むテロ戦術をめぐって
内部闘争が起き、一部が分派したとの見方が浮上していた。
ドゥジャナ容疑者はこの一派の指導者との指摘もある。同容疑者は2003年に首都ジャカルタで発生した
米系高級ホテルの爆弾テロ、04年のオーストラリア大使館爆破テロにいずれも関与していたとされる。
同事件では多数の犠牲者が出ている。
同容疑者は、パキスタン留学、1988年から91年まで旧ソ連占領下のアフガニスタンでイスラム勢力の
戦闘に参加の経験があり。この際にアルカイダと緊密な関係を築いたともされる。武器全般の操作の
専門家ともいわれている。 インドネシア治安当局者によると、フィリピン南部のイスラム武装勢力と協力し、
JIの軍事訓練施設の新設にも関係し、インドネシア・スラウェシ島で起きたキリスト、イスラム両教徒の
宗教抗争の扇動にも加わっていた。
ソース CNN 2007.06.12 21:14
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200706120041.html