【ヨハネスブルク 白戸圭一】
英BBC放送は23日、アフリカのコンゴ民主共和国北東部に展開する
国連コンゴ監視団(MONUC)のパキスタン軍部隊が金鉱山を支配する
地元武装勢力から金を受け取る見返りに押収した武器を返していたと報じた。
BBCは国連の内部調査報告書を基に独自取材したと説明している。
事実ならば平和維持活動(PKO)の部隊が武装勢力を支援していたことになる。
BBCによると、パキスタン軍部隊は05年、コンゴ北東部モングワルの
金鉱山を制圧後、鉱山を支配する武装勢力「国家統一戦線(FNI)」の幹部
2人から基地内で金を受け取り、現地入りしたインド人商人に金を密売、
FNIから押収した武器を幹部らに戻した。
BBCによると、国連は昨年8月、現地調査で不正を把握したが、信用失墜を
恐れるMONUC上層部によって調査報告書は「お蔵入り」になったという。
だが、MONUCのスイング特別代表はBBCの取材に不正を否定しているという。
コンゴ北東部は98年のコンゴ内戦ぼっ発後、FNIなど複数の武装勢力が
地元で採掘される金を資金源に武装化を進め、治安が崩壊した。
国連安保理は99年11月にMONUCの設置を決議。MONUCには59カ国が
約1万8000人の兵士、警察官らを派遣し、世界最大のPKOとなっている。
05年1月にはMONUC兵士が地元女性らに性的虐待を働いたことが問題になった。
■ソース
MSN毎日インタラクティブ(
http://www.mainichi-msn.co.jp/)[2007年5月23日 19時51分]
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20070524k0000m030051000c.html