◇撤退期限設定見送りへ ホワイトハウスと議会が妥協
【ワシントン=有元隆志】ペロシ下院議長ら米民主党指導部は22日、
ブッシュ大統領がイラク駐留米軍の撤退期限を示した戦費支出法案に
拒否権を行使したことを受け、撤退期限を盛り込まない新法案を作成することで、
政権側と大筋合意した。米CNNテレビなどが伝えた。
今週中には議会を通過し、大統領が署名して、成立する見通し。
大統領は来年3月までに撤退するとの期限を明示するについて、
武装勢力などを勢いづかせるだけと強硬に反対。撤退期限を明示した
法案には拒否権を再び行使するとの方針を示してきたため、
民主党側が譲歩する形で決着が図られることになった。
民主党側は撤退期限の設定を引き続き求めていくとしている。今後、
政権側にイラク情勢に関する報告書の提出を求めるとともに、
国防予算をめぐる審議などで期限設定の必要性を主張していく方針だ。
大統領の拒否権行使を受けて、下院本会議は拒否権を覆すための
採決を行ったが、拒否権を覆すために必要な出席議員の3分の2を超える
賛成票は得られなかった。その後、ホワイトハウスのボルテン首席補佐官らと
議会指導部が協議を重ねてきた。
ソース(産経新聞)
http://www.sankei.co.jp/kokusai/usa/070523/usa070523003.htm