フィリピンで中間選挙 暴力事件相次ぐ
フィリピン中間選挙の投票が14日朝、開始された。上院24議席の半数と下院236の
全議席、地方の首長ら約1万7500のポストが改選される。同国では選挙運動が
始まった1月以来、各地で暴力事件が相次ぎ、警察によると少なくとも116人の
死者が出ている。
登録されている有権者は4500万人。手作業での開票には数週間かかる見通しだ。
選挙は、フィリピン経済の好転を追い風とするアロヨ大統領と、01年に退陣に
追い込まれながら貧困層を中心に根強い支持を集めるエストラダ前大統領の
「代理戦争」とも評されている。前大統領の後押しを受ける野党陣営が上院を制し、
一方で与党が下院での過半数を維持するとの見方が優勢だ。
投票は厳戒態勢の中で行われたが、北部ルソン島の村では14日、不審な人物を
追及しようとした村長が射殺される事件が発生。南部バシラン島では、投票所で
武装グループが有権者らに発砲し、1人が死亡した。地元警察によると、別の町でも
有権者1人が死亡し、投票が予定されていた学校が放火された。
http://cnn.co.jp/world/CNN200705140022.html