□ロイター調査:仏大統領選挙、ユーロ圏経済に大きな影響及ぼす可能性
[パリ 18日 ロイター] ロイターが実施したエコノミスト調査
によると、フランス大統領選挙の結果は、ユーロ圏経済に重大な影響を
及ぼすと考えられている。一部候補者の掲げる改革が、フランスおよび
ユーロ圏の潜在的な成長を高める可能性があるため、という。
また、大統領任期である5年という期間で見た場合、フランス経済に
最もプラスになりそうな候補は、右派の与党国民運動連合(UMP)の
ニコラ・サルコジ党首(前内相)と考えられていることも明らかになった。
調査では、エコノミスト10人中7人が、仏大統領選の結果がユーロ
圏経済に影響を及ぼすとの見方を示した。
メリルリンチ(ロンドン)のエコノミスト、ギヨーム・メヌエット氏
は「フランスはユーロ圏第2の経済規模を持っており、そのパフォーマ
ンスはユーロ圏の平均値を左右する」と指摘。「フランスが構造改革を
実行できれば、潜在的な成長率が上昇するだろう」と述べた。
同氏は、仏経済に最も貢献する大統領候補としてサルコジ氏の名を挙
げた4人のうちの1人。
1人はバイユ氏の名を挙げ、残り5人は回答を控えた。
IDEAグローバル(ロンドン)のエコノミスト、ラジーブ・ハスナ
氏も、フランスの選挙がユーロ圏経済に影響するとの見方を示しており
「サルコジ氏が掲げている提案は、経済の観点からはより魅力的に見え
る。市場に歓迎されるだろう」と語った。
具体的には、超過勤務手当を対象とした税金や社会保障費の控除、労
働市場の改革、公務員の賃上げと公的債務削減を狙った公共セクターで
の人員削減、減税などを挙げている。
調査では、最も好ましい大統領候補として、社会党のセゴレーヌ・ロ
ワイヤル氏を選んだエコノミストはいなかった。デカバンク(フランク
フルト)の欧州担当エコノミスト、セバスチャン・ヴァンケ氏のみが、
中道派のフランソワ・バイル氏を選んだ。
ヴァンケ氏は「サルコジ氏かバイユ氏が勝利した場合にはフランスの
変革が加速し、ロワイヤル氏なら鈍化すると考えている」と指摘。「バ
イユ氏はサルコジ氏に比べ自由主義的かつ社会的であり、サルコジ氏ほ
ど介入主義的でない」と述べた。
仏大統領選はユーロ圏経済に影響しないと答えたのは3人。
Aurel Levenのエコノミストは「フランス経済は(欧州)第2位の規
模とはいえほんの一部を占めるにすぎず、極端な人物が選ばれない限り
欧州全体には影響を与えないだろう」とした。
出典:ロイター通信社
http://today.reuters.co.jp/news/articlenews.aspx?type=topNews&storyID=2007-04-19T141114Z_01_NOOTR_RTRJONC_0_JAPAN-256259-1.xml 関連スレッド:
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