□“ガス版OPEC”協議か 輸出国会合に消費国警戒感
天然ガス産出国の相互利益拡大などを目的とした「ガス輸出国フォー
ラム(GECF=オブザーバー含め16カ国)」の閣僚級会合が9、1
0の両日、カタールの首都ドーハで開かれる。石油輸出国機構(OPE
C)の天然ガス版のようなカルテル的組織創設の構想が協議されるとの
見方もあり、消費国に警戒感が広がっている。
ガス版OPEC構想は、今年1月にイランの最高指導者ハメネイ師が
積極姿勢を示し、プーチン露大統領も「興味がある」と応じたことで注
目が集まった。さらにロシア紙コメルサントは3月、ロシア、イラン、
カタールなどによるガス版OPEC創設が最終合意されたと報じた。こ
の3国は確認埋蔵量で世界1〜3位を占め、そのシェアは56%に達する。
だが、業界関係者や専門家は、近い将来のガス版OPECの実現性に
ついて一様に否定的だ。ガス市場は、スポット市場の比率が大きい石油
と異なり長期契約が主流で、OPECのようなカルテルが機能する余地
が小さいことがその理由。ただ、現在大部分を占めるパイプライン経由
の輸出に代わって、液化天然ガス(LNG)の割合が増え、スポット市
場が拡大すれば、長期的にはカルテル構想実現の条件が整うこともあり
得る。
現時点でガス版OPEC構想が唱えられている背景には、経済的利益
以上に、資源ナショナリズムを背景にした各国の政治的思惑がある。イ
ランの場合、核開発問題をめぐる国際的孤立の中でガスを通じたロシア
などとの連携強化は魅力的だ。
今回の会合で、カルテルとしての新組織創設が合意される可能性はほ
とんどないが、常設事務局の設置など、GECFの組織強化は考えられ
る。この「新GECF」が「資源ナショナリズムの基盤となり、将来の
カルテル創設につながる可能性は否定できない」(業界筋)との指摘も
ある。(カイロ 時事)
出典:FujiSankei Business i. 2007/4/9
http://www.business-i.jp/news/world-page/news/200704090020a.nwc 関連スレッド:
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