ジュネーブ──
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は26日、アフリカ西部のソマリアとエチオピアから
アラビア半島南部のイエメンへ向かっていた難民約450人が、密航業者によって船から
突き落とされ、少なくとも29人が死亡し、71人が行方不明になったと発表した。
ソマリアは現在、暫定政府軍とイスラム勢力の交戦が長引いてしており、事実上の無政府状態
となっている。
UNHCRによると、イエメン・アデン湾で今月22日に密航船がイエメンの海上警備当局に
見つかり、速度を上げて逃げたため、乗船していた多くの難民を海へ突き落としたという。
生き残った人々の証言によると、海へ入ることを拒否した人は、木や金属製の棒で殴られ、
海に投げ出されてサメに襲われたという。
イエメンとソマリアの間にあるアデン湾、マンダブ海峡では、多くの難民がアラビア半島に
向かっている。しかし、テロ対策を続けるイエメンの警備が強化したため、警備船に見つかった
密航船が、乗客を海に投棄したしたレイが相次いでいる。
また、船内では密航業者による暴行やレイプ、窃盗が横行しているという。
CNN
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200703270035.html UNHCRによれば、昨年1月以来、少なくとも3万人がソマリアとエチオピアからイエメンに向かった。しかし、約500人が死亡し、少なくとも300人が行方不明になっている。