【エルサレム20日】 イスラエル軍筋が20日語ったところによると、同国と米国は、
弾道ミサイル攻撃に対応するためのコンピューター上の訓練を過去数日間にわたって実施した。
訓練は両国の理解と協力関係を深めるのが目的で、実際にミサイルは発射されなかったが、
双方は訓練の成果に満足しているという。
机上訓練では、イスラエルが米国の資金協力を得て独自開発した
弾道ミサイル迎撃システム「アロー」と米国のパトリオット対空ミサイルのテストが行われた。
イスラエルはここ数年、近隣のアラブ諸国やイランからのミサイル攻撃を想定し、
ミサイル防衛に関する試験を繰り返し実施している。特にイランのアハマディネジャド大統領は、
イスラエルを地図から消し去ると発言しているほか、核開発計画も進めており、
イスラエルは安全保障にとって重大な脅威になっているとの認識を強めている。
イスラエルと米国は、イランが平和的な核開発計画を隠れ蓑に、核兵器開発を進めていると非難している。
これに対し、イラン側は核開発は平和目的だと反論している。
イスラエル軍は、米国との共同訓練が日常的に行われているとしている。
http://news.www.infoseek.co.jp/search/story/20070321afpAFP011562/%25A5%25A4%25A5%25E9%25A5%25F3/ http://news.www.infoseek.co.jp/img/photos/afp/AFP011562_00.pre.jpg 関連情報
第6章 今後の防衛庁・自衛隊のあり方 2 各国のミサイル防衛への取組と日米共同技術研究
http://jda-clearing.jda.go.jp/hakusho_data/2004/2004/html/166321.html (6)イスラエル
イスラエルは、88(同63)年から米国とアローシステム(Arrow System)の共同開発を進めてきたが、
91(平成3)年の湾岸戦争時、イラクから多数の弾道ミサイルによる攻撃にさらされたことから、
アローシステムの共同開発を国の最優先施策としてきた。アローIIシステム(Arrow II System)については、
95(同7)年から11回の飛行・迎撃試験を実施しており、うち10回成功している。
00(同12)年3月には初の実戦部隊が編成され、世界で最初に実戦配備されたBMDシステムとなった。
アローIIシステム(Arrow II System)は、ミサイル(Arrow II)−地上レーダ(Green Pine)−射撃統制装置(Citron Tree)から成り、
短距離弾道ミサイルへの対処能力を持ち、最大射程は約100Km、迎撃高度は約10〜50Kmと言われているが、
イスラエルは、より長距離の弾道ミサイルに対応できるようその改良を米国とともに進めている。