仏大統領選:ロワイヤル氏政策発表 最低賃金の増額など
【パリ福井聡】
今春のフランス大統領選挙の左派野党・社会党候補、ロワイヤル元家庭・児童担当相(53)は
11日、パリ北郊での集会で初めて具体的な政策を発表した。
外交などで失言続きの中、右派与党・国民運動連合候補、サルコジ内相(52)に
支持率で差をつけられており、政策提言で巻き返しを目指す。
ロワイヤル氏は「持続可能な発展」の実現には経済、社会、環境の3本柱が必要と説明し、
▽年金支給の5%増額
▽最低賃金の1500ユーロ(約23万円)への増額
▽週35時間労働制の再検討
▽未成年有罪確定者の軍隊式更生施設の設置
▽国民による議員審査制の導入
▽公立校学区制の緩和
−−など100項目に上る政策を表明した。
ロワイヤル氏はこれまで週35時間労働制に疑問を投げかけ、ブレア英首相ら
自由経済推進者を礼賛して社会党内から批判を浴びる一方で中間層に支持を広げていた。
政策が従来の社会党路線に近づけば改革を望む中間層の支持を失い、
改革に向けた独自色を強めれば社会党支持層の離反を招く危険をはらんでいた。
発表された政策を見ると、35時間労働制の見直しや軍隊式更正施設の設置などでは
社会党左派の反発が予想されるが、他はほぼ社会党の政策綱領に沿った内容だ。
議員審査制は右派の反発を招く可能性があり、左右両派の主張を共に取り入れた折衷色が濃い。
最新世論調査の支持率は(1)サルコジ氏34%(2)ロワイヤル氏27%
(3)中道派フランス民主連合のバイル議長(55)13%
(4)極右・国民戦線のルペン党首(78)11%。
上位2氏は先月まで大接戦を展開していたが、ロワイヤル氏が支持率を下げ、
バイル氏が浮上している。
毎日新聞 2007年2月12日 1時13分
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/europe/news/20070212k0000m030124000c.html ■関連スレ
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