【フランス】シラク大統領　国連に新たな機関設立を提案[02/06]

シラク大統領　国連に新たな機関設立を提案
　フランスのシラク大統領は、国連の現行組織を改め、新たな環境保護のための国際機関設立
の提案を行った。同提案は、地球温暖化の原因を人間の活動によるものと断定したパリ会議で
提案され、フランスは環境対策で二の足を踏む米中両大国を牽制しながら、国際社会での新た
な主導権を握る狙いがあるとの見方も出てきている。
（パリ・安倍雅信）
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　シラク大統領は三日、「世界生態系管理パリ会議」の席上、現在の国連環境計画（ＵＮＥＰ）
を変革し、より権限を強化した機関を設立する提案を行った。同大統領は、既に四十六カ国の
支持を取り付けているとも語った。新たな環境機関は、ＵＮ内に設置され、安全と環境保全を
基本的人権として保障するものと定義している。
　同会議では、今まで、その原因を断定することに異論もあった地球温暖化について、人間の
活動が最大の原因と認める報告書をまとめた。二日の会議では、国連の専門家らが相次ぎ、地
球温暖化に関する過去最大の危機との指摘を行い、警鐘を鳴らした。シラク大統領は、これを
受け、ＵＮＥＰを世界保健機関（ＷＴＯ）のようなすべての国が加盟する機関に変革すべきだ
と提案している。

　ただ、同提案については、温暖化の原因となる温室効果ガス排出量世界一位の米国をはじめ、
中国、ロシア、インド、ブラジルなどの環境汚染大国が同意をしていない。同会議に参加した
ロシアのデニソフ外務次官は、ＵＮＥＰが時代に合った改革を行うことには賛成だが、ＵＮＥ
Ｐは、いまのところ環境分野で機能しており、「時を得ているとはいえない」と疑問を呈した。

　シラク大統領が提案した構想には、大国の支持が不可欠だが、環境問題に影響力を持つ非政
府組織（ＮＧＯ）も、莫大（ばくだい）なコストが必要な新たな国際機関の設置には積極的な
意見は、あまり聞かれない。ただ、一九七二年に設立されたＵＮＥＰが、時代に対応できず、
十分な権限と拘束力を持なたくなっている指摘するＮＧＯも少なくない。

　今回の会議では、「気候変動に関する政府間パネル（ＩＰＣＣ）」の第一作業部会で第四次
報告書が発表され、今世紀末までに平均気温が最悪六・四度上昇する恐れがあると警告した。
その結果、異常気象による海水の上昇などで、約二億人が環境難民になる恐れがあるとも指摘
している。
(>>2以降に続く)

(>>1の続き)

　一九〇一年から二〇〇〇年の百年間の気温象上昇を〇・六四度とした前回の第三次報告書に
比べ、今回の二〇〇五年までの百年間の気温上昇が〇・七四度という数字は、明らかに気温が
急カーブを描いて上昇していることを物語っている。また、報告書は、二酸化炭素（ＣＯ２）
などの温室効果ガスが、地球温暖化の９０％以上の原因であることを強調している。

　また、人類は経済活動のための石油利用などを変更しない限り、今世紀末には、平均気温が
二・四度−六・四度上昇し、それにともない海面も二十六センチ−五十九センチ上昇すると予
測している。特に海面上昇は、人間の可住地を奪い、〇二年までに、既に二千五百万人が難民
化しており、さらに深刻な増加をもたらすと予測している。

　この報告書の発表を受け、ボドマン米国エネルギー省長官は、報告書に同意すると述べる一
方、京都議定書に定めたようなＣＯ２の排出削減の数値目標の設置には、引き続き否定的な姿
勢を崩していない。ブッシュ米大統領は、代替エネルギーの開発や、ハイブリットカーなど、
大気汚染を避けるテクノロジーへの投資を打ち出すことを表明している。

　一方、中国は政府系ニュース番組が、今回の会議や報告書について、一切報道せず、新聞各
紙も、ほとんど触れていない。中国は現在、世界最大の石炭使用国で、モンゴルなどにも採掘
活動を拡大中だ。大気汚染や温暖化につながる自動車産業の拡大などを警告する報道はまった
く、されていない。

　ＩＰＣＣの作業部会は三つあり、今後、社会・経済的影響に関する第二作業部会や対応策を
検討する第三作業部会の報告が今年順次、発表される予定だ。順次出される報告書が厳しい内
容になることは必至で、特に対策面では、米・中・インドなど環境汚染大国を巻き込んだ地球
規模の対策が急がれている。

　シラク大統領は、新設機関は「生態系のダメージを検証し、その治療方法を検討する機関で
あり、エコシステムを最大限尊重する技術や行動を支援するものだ」と強調している。その設
立理念を安全と環境保全を基本的人権として保障する環境権益と義務の新しい人類の宣言とし
て呼び掛けている。

　同提案に基づき、欧州およびアフリカ諸国、南米の数カ国などを交え、モロッコで最初の会
合を持つことにもシラク大統領は触れた。また、同大統領は、地球温暖化対策として緑の革命
を提唱し、フランスが環境問題で先進的役割を担う用意があることを表明した。

　十二年間の任期を、この春終えるシラク大統領は、環境問題で有終の美を飾る実績を上げた
いと見る向きもある。国際機関の設置提案は、急成長する中国やインドへの影響力行使も視野
に、環境問題で消極姿勢の米国を牽制しながら、国際社会での発言力強化を図る狙いもあると
みられている

http://www.worldtimes.co.jp/w/eu/eu2/kr070206.html

関連
【フランス】シラク大統領、国連に「世界環境機関」設置を提唱　[070203]
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news5plus/1170508589/

国連自体、いらんのだが

アフリカを混乱させたままで、中国に武器を売って、自国のアスベスト空母は他国で解体しようとして、
太平洋で核実験を行うフランスに色々言われたくは無いなあ。

シラクさんそんなに嫌いじゃなかったんだけどねぇ

まあ、日本としては賛成しとくべきだな

機関を新設するのもいいが原資を考えてやってくれ。
フランスの分担金を数倍に引き揚げてくれるんなら大歓迎。

リップサービスといえばフレンチってＢＪするの？