イラン国内でブッシュ米政権に対する警戒感が高まっている。
米国やイスラエルによるイラン核施設への軍事攻撃の可能性が取りざたされる中、
ブッシュ政権がイラク情勢悪化の責任をイランに押しつける動きを強めているからだ。
核問題を巡るイラン当局の対応に足並みの乱れも生じており、「イラン脅威論」を
口実にイラン攻撃に踏み切るのではないか、との危機感の表れとも解釈できそうだ。
国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長は26日、世界経済フォーラム年次
会合(ダボス会議)で、AFP通信の取材に「(両者は)衝突に向けたコースに進んでいる」
との認識を示し、「軍事的な解決策があると考えるのは狂気のさただ」と警告した。
イランのアフマディネジャド大統領は先に軍事攻撃論の高まりを「心理戦だ」との見方を
示したが、イランが昨年12月の対イラン制裁の国連安保理決議を無視し、ウラン濃縮
活動を続ける限り、安保理は制裁強化を目指すことになる。
「危機はエスカレートするしかない」(テヘラン外交筋)という状況だ。
ブッシュ大統領は23日の一般教書演説で、イラク情勢悪化など中東の混乱に絡んで
「イスラム教シーア派の過激派が米国にとって(国際テロ組織)アルカイダと同程度
の敵になっている」と述べ、イランの脅威を示唆した。
チェイニー米副大統領は米誌ニューズウィーク最新号で「最近のペルシャ湾への空母増派は
イランに立ち向かうという強いメッセージになった」と述べた。
米英のメディアからは「イランが北朝鮮の協力を得て地下核実験の準備を進めている」
「イランが弾道ミサイルを改良したとみられるロケットで近く人工衛星を打ち上げる」
などイラン脅威論をあおるような米政権のリーク(情報漏えい)とみられる憶測報道が
相次いでいる。
27日の国営イラン通信によると、イラン原子力庁の広報責任者は、中部ナタンツの核施設
で設置が始まったとされたウラン濃縮用の3000基の新たな遠心分離器について
「設置はまだ始めていない」と述べ、政権幹部の一連の発言を否定。
政権内で足並みが乱れているのではとの印象を内外に与えた。
エルバラダイ事務局長は危機打開に向け、国連安保理は対イラン制裁措置を、イランは
ウラン濃縮活動を一時停止するよう提案。
イラン核交渉の責任者、ラリジャニ最高安全保障委員会事務局長は28日、「検討に値する
提案か見極める時間が必要」と述べた。
危機感を反映して政権内で穏健派が巻き返しを強める可能性もある。
ニュースソース
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20070130k0000m030078000c.html >>2 昔(1981年)、イランじゃなくてイラク相手だが、イスラエルがイラクに先制核攻撃を計画。
それが米に露見して、米が核搭載機を打ち落とすと脅して計画を中止させるも
イスラエルは放射能漏れを狙ってイラクの原発を爆撃した事件があった。
やるとしたらイスラエルで、それも先制(戦術核)核攻撃になるだろな